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堂安律 日本人初1大会3発目「任せ!」 盟友・板倉を準々決勝に立たせたる

[ 2022年12月4日 05:10 ]

FIFAワールドカップ(W杯)カタール大会

スペインに勝利し、日の丸を手に喜ぶ堂安(右)と板倉(撮影・小海途 良幹)
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 1次リーグE組を1位突破した日本代表は、5日(日本時間6日午前0時)の決勝トーナメント1回戦でクロアチア代表と対戦する。3日にドーハ市内で練習を再開した。今大会2得点を挙げているMF堂安律(24=フライブルク)は、累積警告のために次戦出場停止のDF板倉滉(25=ボルシアMG)をベスト8のピッチに立たせることを約束。MF本田圭佑も成し遂げられなかった日本人初の1大会3発で、新たな扉を開く。

 激闘を制したスペイン戦から一夜明けた2日は、ドーハ入り後2回目のオフだった。選手は家族らとリラックスした時間を過ごした。その中で堂安は自身のインスタグラムを更新。板倉の肩に乗りかかった写真を掲載し「任せ!」と一言つぶやいた。

 スペイン戦で今大会2枚目の警告を受けた板倉は次戦出場停止。クロアチア戦はスタンドから声援を送ることしかできない。試合後にはピッチに倒れ込み大の字になって涙。「うれしさと悔しさがあった」と口にしていた。その姿を堂安は見ていた。16年のU―19アジア選手権、昨夏の東京五輪で共闘。オランダやドイツリーグでも切磋琢磨(せっさたくま)しあってきた。そんな盟友の思いも背負って戦う、堂安なりの決意表明だった。

 初戦ドイツ戦では起死回生の同点ゴール。負ければ1次リーグ敗退だったスペイン戦でも後半開始早々に同点弾を叩き込み、右からのクロスで勝ち越し弾も演出した。1大会2得点は10年南ア大会の本田圭佑、18年ロシア大会の乾貴士らに続く4人目。そしてクロアチア戦でも再びチームを救えば、日本人初の1大会3得点の快挙だ。

 「奇跡じゃないということを示さないといけなかった。ステップアップしていることを示したかった。これで少しくらいの人は必然と思ってくれれば。グループリーグ突破で、僕が大会前に言った優勝を信じてくれると思うし、良かった」

 日本代表は過去W杯でクロアチアと2度対戦。まだ一度もネットを揺らすことができていない。だが堂安には16年6月にU―19クロアチア代表と対戦して、1得点を奪った良い記憶がある。公言するW杯優勝へ、ここで立ち止まるわけにはいかない。

 「常にチームを引っ張る気持ちでやっている。そのスタンスは日頃から変わっていない」。良いイメージを持って日本サッカー界を、板倉を、まだ見たことがない景色へと連れていく。

 ≪アジア勢でも最多≫日本の1大会最多得点は02年大会MF稲本、10年大会MF本田、18年大会MF乾、22年MF堂安の2得点。堂安は5日のクロチア戦で得点を挙げれば単独最多、02年稲本以来史上2人目の2試合連続得点となる。アジア勢の1大会最多も2得点で、今大会は堂安と、韓国FWチョウ圭成チョギュソンが記録更新まであと1に迫っている。

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