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韓国 ポルトガルから金星 豪、日本に続いた!アジア3カ国突破は大会史上初

[ 2022年12月4日 05:05 ]

FIFAワールドカップ(W杯)カタール大会1次リーグH組   韓国2-1ポルトガル ( 2022年12月2日    エデュケーション・シティー競技場 )

<韓国・ポルトガル>決勝トーナメント進出を喜ぶ韓国代表(撮影・小海途 良幹)
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 1次リーグ最終戦が2日に行われ、H組の韓国が既に16強を決めていたポルトガルを2―1で破り、3大会ぶりの突破を決めた。終了間際にFW孫興民(ソンフンミン)(30)のアシストでFW黄喜燦(ファンヒチャン、26)が決勝点。G組も突破を決めていたブラジルがカメルーンに0―1で敗れ、韓国との対戦が決まった決勝トーナメント1回戦に向けて不安を残した。残る1枠はスイスがセルビアを3―2で破って2位を確保した。

 あまりにも劇的な一撃は、やはりエースから生まれた。「みんな決して諦めず、懸命に戦った」。孫興民はその場面を振り返った。

 1次リーグ突破にはポルトガルを破るしかない状況だった1―1の後半アディショナルタイム、韓国は相手CKで全選手がゴール前に戻った中、クリアボールを自陣で拾ったアタッカーがそのまま持ち上がる。ペナルティーエリア手前で後方からチャージを受けながら倒れることなくボールをキープし時間を稼いだ。前方に3人、後方に2人と計5人に囲まれた状態から絶妙なラストパス。自身を追い越した黄喜燦が決めて約14秒のカウンターを完結させた。

 終了後はピッチに残って他会場で続いていたウルグアイの試合状況をスマートフォンで確認。勝ち点と得失点差で並び、総得点で上回って逃げ切りが決まると、孫興民は「人生で一番長い6分間だった。みんなこの時を待っていた」と喜んだ。

 オーストラリア、日本に続く16強でアジアから3チームは大会史上初。序盤で先制を許す苦境だったが、選手の脳裏には格上国に続けて逆転勝ちした日本の姿があったという。1日のスペイン戦を宿舎で観戦。神戸に所属した鄭又栄(チョンウヨン)は「本当に力になった。私たちも逆転できると思った」と振り返る。

 02年日韓大会と10年南アフリカ大会で日韓両国が16強に残ったが、早期敗退が多く、出場枠変更の話題が出ると、削減対象の候補とされてきたアジア勢が快進撃。元新潟の金珍洙(キムジンス)は「アジアのチームも強くなっていると思う。本当にうれしい」。勢いに乗ってFIFAランク1位、優勝候補のブラジルに挑む。

 ≪Cロナ 挑発にイライラ≫既に16強入りを決めていたとはいえ、ポルトガルは終了間際の失点でダメージが残る敗戦となった。C・ロナウドは得点に絡むことなく後半20分に交代。不満げに見えたエースは相手選手から挑発されたことを明かした。

 「退く前に韓国の選手が早く出ていくように声を掛けてきた。彼にそんな権限はないので“黙れ”と応じた」

 退団したマンチェスターUでは起用法を巡ってテンハグ監督と対立。この日も交代を指示したサントス監督への不満を示したとの見方もあったが、背番号7は否定し、指揮官も「韓国選手の反応は見ていた」と擁護した。もっとも試合に敗れたことは事実。C・ロナウドはスイスとの対戦が決まった次戦を見据え「いいプレーができなければ負けるということ。教訓にしたい」と気を引き締めた。

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