将棋の女流王座戦 5年ぶりの海外招待選手が大会振り返る 「このつながりは宝物」

[ 2024年5月19日 23:41 ]

海外招待選手としてリコー杯第14期女流王座戦一次予選に参加した米国在住のルージー・サンアマ (撮影・小田切 葉月)
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 将棋のリコー杯第14期女流王座戦一次予選で海外招待選手として出場した米国在住のルージー・サンアマ(29)が19日、スポニチに大会の感想を寄せた。同棋戦には海外招待選手枠が設けられているが、新型コロナウイルスの影響を受け、今回が2019年以来5年ぶりの招待となる。サンアマは「日本で競技する機会を得られたこと、非常に光栄です」と語った。

 サンアマは上海出身で、現在は米国・テキサス州で暮らす。13歳の時に学校で将棋を習い、16歳まで続けるも一度離れた。だが半年前に今大会を知り、再び情熱が燃え上がる。詰将棋やオンライン対戦、YouTube上の将棋動画などを見て猛勉強した。「米国における将棋の資源は非常に限られている。インターネットのおかげで、私のような海外プレーヤーにも将棋を指せる機会が増えたことに感謝」と話した。

 努力は実を結び、今年2月に行われた海外選手の選抜大会で準優勝。憧れの棋戦に参戦することになった。対戦相手は今井絢女流初段(22)。「うまく駒組できましたが、仕かけが始まるとすぐに守りの欠陥が露呈。すぐに相手に付け込まれて不利な状況に陥りました。この点は今後改善していきたいところです」と反省。敗れはしたが、「今井さんのすさまじさを感じました」とたたえた。

 大会で指した経験はもちろん、オンラインで将棋を指す仲間を見つけたことにも喜びを感じている。「私の学習の旅はもはや孤独ではなくなります。私のような海外プレーヤーにとって、このつながりは本当に宝物」。熱い思いを胸に、さらに高みを目指していく。 (小田切 葉月)

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