増田七段 名人挑戦権争いの舞台へ A級昇級残り1枠に滑り込む B級1組で屋敷九段に勝利し9勝3敗

[ 2024年3月7日 23:22 ]

増田康宏七段
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 第82期順位戦B級1組の最終13回戦6局が7日、東京、名古屋、大阪の将棋会館などで指され、千田翔太八段(29)に続く2人目の昇級は増田康宏七段(26)に決まった。13人が年度を通じて総当たりで12局ずつ指し、2つの昇級枠を争う同級。12回戦を終え、千田に続く昇級の可能性を残していたのは、11位でここまで7勝4敗の大橋貴洸七段(31)と13位で8勝3敗の増田康宏七段(26)だった。

 この日、大橋は千田と、増田は屋敷伸之九段(52)と対局した。2枠目の1番手・増田は勝つか、敗れても大橋が敗れると自身初のA級昇級と八段昇段が決まった。大橋が昇級昇段するには自身が勝ち、順位が下の増田が敗れたケースしかなかった。

 まず午後9時49分、大橋が110手で投了し、4敗勢が消滅したことで昇級は増田に決まった。ところが増田の対屋敷戦はまだ終盤の入り口。1時間が経過した午後10時55分、屋敷が120手で投了して増田が勝利し、9勝3敗でA級昇級を決めた。増田は規定により同日付で八段に昇段した。

 A級昇級すれば4月以降、10人が年度を通じて総当たりして9局ずつ指し、名人挑戦権を争う。今期A級を勝ち抜いた豊島将之九段(33)は4月10日、東京・ホテル椿山荘東京で開幕する第82期名人戦7番勝負で藤井聡太名人(21)=王将など8冠=に挑む。増田が4月以降、争うことになるのは来春開幕の第83期名人戦の挑戦権だった。

 藤井が中学生棋士となり、デビュー以来の29連勝で最初のフィーバーを起こした当時、関東で対抗馬に挙げられたのが藤井の2年前、16歳で四段昇段した増田だった。棋戦優勝は16、17年度新人王があるが、タイトル挑戦はまだない「東の天才」がようやく檜舞台に立つ。

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