笑福亭喬介 古典の世界観変えず凝縮してアレンジ…自己流貫く注目の落語家!将来の目標は

[ 2024年1月17日 11:00 ]

赤丸急上昇中の笑福亭喬介
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 【古野公喜のおもろい噺家み~つけた!】古典落語の世界観を変えず、自分でおもしろいと思う部分だけに凝縮。「つぼ算」「池田の猪買い」などもさらにアレンジ。「長い“つぼ算”を凝縮してやったら10分になりました」と笑うのが笑福亭喬介(42)だ。探究心旺盛。その個性が注目されている。

 近大入学後、「何かおもしろいことを」と「落語講談研究会」に入部したのが落語との出合い。最初に聞いた1学年先輩の“素人”落語が「メッチャおもしろかった」。その落語を演じた、喬介の将来へ大きな影響を与えた先輩が講談師の旭堂南龍(43)だった。

 就職のため中学、高校の社会科の教員免許を取得したが「先生を続けるのは難しい」と落語家への道を選択した。「あの先輩がプロに。南龍さんがなれるならオレも」と笑福亭三喬(現七代目松喬)の門を叩いたそうだ。

 師匠を選んだ理由は一つ。落語家特有の語り口調に違和感を感じていたが「こんなに自然な感じに聞こえる人は他にいない。ホントにおもしろい」と師匠の落語に魅入られた。当初は「自然にやるのならオレにもできるはず」と高をくくっていたが「実は自然で話すのが一番難しい」と最近、悟った。

 なにわ芸術祭新人賞(16年)、繁昌亭大賞奨励賞(17年)に続き、18年には咲くやこの花賞大衆芸能部門賞を受賞した。現在は笑福亭鉄瓶(45)らとユニット「五楽笑人」を結成して活動中。2月10日には国立文楽劇場で「立春大吉寄席」に出演する。将来の目標は「あまり考えてない。旅の落語が好きなんで、旅系をマスターしたい」。大きな欲はなく、自己流を貫くだけだ。(演芸担当)

 ◇笑福亭 喬介(しょうふくてい・きょうすけ)本名=川崎直介。1981年(昭56)7月22日生まれ、堺市出身の42歳。近大卒業後の05年6月に笑福亭三喬(現七代目松喬)に入門。趣味は旅行、動画作り。

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