熱気、歓喜、涙…早朝から列島お祭り騒ぎ 岡本一発に「最高です!」 大谷VSトラウトには「漫画みたい」

[ 2023年3月22日 19:00 ]

スポーツバーでWBC決勝を観戦し、ぺッパーミルパフォーマンスで盛り上がるファン(撮影・藤山 由理)
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 侍ジャパンがWBC決勝で米国を下し14年ぶりに世界一を奪還した22日、列島は興奮と感動に包まれた。

 東京・新橋のスポーツバー「グッドエー」では早朝の特別営業にもかかわらず60人ほどで満席となった。上司の理解を得て仕事を休んだ岡山県備前市出身の大谷和真さん(30)は大谷翔平(28)と同じ名字で、名前は岡本和真(26)と一緒。その岡本が決勝で本塁打を放つと「最高でーす!!」。準々決勝のお立ち台で岡本が客席を沸かせたコメントを再現し喜びを爆発させた。出身地は山本由伸(24)と同じで「備前市のスターなのでこれからも全力で応援していきたい」と腕まくりした。

 村上宗隆(23)のヤクルトユニホームで声援を送ったアニメ監督の芦名みのるさん(46)は、大会で苦しんだ村上の同点弾が口火となり、決勝は9回に大谷がマウンドに上がって2死からエンゼルスの同僚で米最強打者の一人、マイク・トラウト(31)と夢対決が実現する展開に「こんな物語をアニメで作ったらむしろ怒られるぐらいですよ。フィクションではなく現実で起きたからこそ凄いし日本中が一つになったと思います」と制作者視点を交えながら勝利の美酒に酔いしれた。

 新宿の映画館「バルト9」には180人が来場。平日にもかかわらず、祝日だった21日の準決勝メキシコ戦の128人を超える人が熱い声援を送った。こちらでも大谷VSトラウトの劇的な展開に「漫画みたいだ」の声が上がった。

 大会MVPを獲得したのは大谷だったが、代表を支えた裏方にも惜しみない拍手が送られた。30歳の女性会社員は、エンゼルスで大谷の通訳を務め、代表ではラーズ・ヌートバー(25)らの通訳を担った水原一平氏(38)の名前を挙げ「一平さんのおかげでヌートバーがチームに素早くなじめたと思い。チームの団結力を陰から支えてくれた」と拍手を送った。女子学生(29)はブルペン捕手として同行した鶴岡慎也氏(41)の存在が光ったとし「日ハム時代からのつながりで、ダルビッシュ選手や大谷選手が安心して準備できる環境を作ってくれたと思います」と称えた。

 ヌートバーの母久美子さんの出身地で現在も祖父母が暮らす埼玉県東松山市ではハンバーガー店「バンダイナー」に有志らが集まりテレビ観戦。「東松山にスポットが当たったのはヌートバーのおかげ」「来日することがあれば、東松山に寄ってくれたら嬉しい」などヌートバー効果による市の盛り上がりをかみしめる声が広がった。

 東京タワー下「スターライズタワー」で実施されたパブリックビューイング会場では世界一の瞬間に涙を流して喜ぶ人もいた。茨城県の町田美明さん(39)は朝5時に起きて都内のPV会場で妹の平塚ありささん(36)と観戦。「父の影響で小さい頃から姉妹そろって野球が大好きなので、この瞬間は絶対に妹と見たかった」と涙を流して妹と喜びを分かち合った。「佐々木朗希選手の投球はもちろん、プレー後の周りへの気配りが格好良かった」と振り返った。妹の平塚さんは「源田壮亮選手のチームメートの肩を叩いて声をかけるところや怪我をしながらも守備でチームを救う姿が男らしかった。ピンチを仲間と一緒に切り抜けて優勝する姿がまるで人生みたいだった」と喜んだ。ちょいまねジャパンで大谷のモノマネをしている太谷翔平(33)は「大谷選手の小さい頃からの夢が叶って自分も同じような気持ちで嬉しい」と声を弾ませた。

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