パリ五輪目指すBMX期待の15歳・小澤楓　中村輪夢とのレベル差痛感も諦めない

1日放送のTBS「バース・デイ」は3年間密着し続けているBMXでパリ五輪を目指す小澤楓の成長と葛藤する姿を放送する（C）TBS
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　1日放送のTBS「バース・デイ」（土曜後5・00）は3年間密着し続けているBMXでパリ五輪を目指す小澤楓（15）の成長と競技への思いに葛藤する姿を放送する。

　東京五輪から新種目に採用され、若者を中心に圧倒的な人気を誇るBMX。その中で6人兄妹のうち5人がBMXライダーの小澤一家。その長男・楓は小学6年生で出場したW杯でジュニア世界一に輝くなど、密着した3年間で高難度の大技を次々と習得し着実に進化を遂げている。現在パリ五輪の代表候補として国内で4人しかいない強化育成選手に選ばれている。

　密着を開始した小学6年生時はBMXの競技に対して純粋に楽しんでいた楓。それから3年。現在は15歳の中学3年生となり、BMXとの向き合いに迷いが生まれていた。スタッフからの「いまBMX楽しめてる?」という質問に「練習は。大会は楽しいとかじゃないけど」。BMXの位置付けも「遊びではないけど。まず趣味じゃない。仕事でもないけど、仕事じゃないけど遊びでもない。基本的に頑張るもの」と純粋に楽しめなくなっていた。

　昨年から後援会も発足するなど、日を追うごとに周囲の期待は高まっている。だが、父から「次の（大会で）新技は出せるの?」と聞かれると「無理や、さすがに。予選落ちはしたくない」と重圧を感じていた。「求められる結果」と「楽しみたい気持ち」、その狭間で揺れる悩みを抱えていた。

　今年から大人のクラスに参戦している楓が見据えていたのは国内最高峰の舞台「全日本選手権」。残り2週間となった練習中にある選手の出場を気にした。それは史上最年少でW杯年間優勝に輝き、世界大会を5度制した日本のエース・中村輪夢。初対決は5月の全国大会。そこでは大差をつけられての準優勝だった。

　中村とのレベルの差に「離れすぎてる。（地球と）太陽くらい」と痛感しているが「（差を）縮めたい。とりあえず全部決まれば上位に行けるっていうふうで技もやるし、だから決めるしかない」と戦う覚悟を示した。差を縮めるカギは競技時間1分の間に難度の高い大技を連続させること。成功のため連日、本番を想定した走りを繰り返した。そして迎えた「全日本選手権」本番。果たして結果はいかに。