藤井2冠、高校自主退学を決断 師匠・杉本八段「2年あまり通えた。意味があった」

[ 2021年2月17日 05:30 ]

杉本昌隆八段
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 将棋の藤井聡太2冠(18)が名古屋大学教育学部付属高を自主退学したことが16日、明らかになった。藤井は昨夏に棋聖、王位とタイトルを連続奪取。史上最年少2冠となったことで「将棋に専念したい」と、中退を決意したという。

 藤井の師匠杉本昌隆八段(52)は藤井の決断について「出席日数が足りなくて退学という形になったのではないでしょうか」と語った。この日、第71期王将戦1次予選(本社主催)の対局が大阪・関西将棋会館であり、折田翔吾四段(31)に敗れた。藤井からは、相談というより報告に近い形での連絡があったという。

 史上最年少でのタイトル奪取、しかも2冠に輝いた今年度は生活が一変したという。コロナ禍による休校期間を経て、授業再開のタイミングと棋聖戦5番勝負、王位戦7番勝負のタイトル挑戦が重なった。「タイトルを2つ獲ってからは学校へ行く時間がなかった」と多忙ぶりを物語る一方、「本人もそこまで卒業にこだわってなかったのかもしれません」と背景を説明した。

 杉本も自ら高校進学を選択しなかった。21歳でプロとなる四段に昇段するが、当時は義務教育を終えると将棋に専念する奨励会員が多かった。記録係を務めれば、日付をまたぐ対局にも付きっ切りになる。藤井については「(高校には)2年あまり通えた。そこには意味があったと思います」と振り返った。

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