YOASOBI楽曲モチーフ小説が書籍化 「夜に駆ける」原作など5作収録 特典にikura朗読動画

[ 2020年9月7日 04:00 ]

朗読に挑戦するYOASOBIのikura
Photo By 提供写真

 今年の音楽界を代表する新人の男女2人組「YOASOBI」の楽曲のモチーフになっている小説が初めて書籍化される。

 双葉社から18日に発売される「夜に駆ける YOASOBI小説集」。大ヒット中のデビュー曲「夜に駆ける」の原作「タナトスの誘惑」や、2曲目「あの夢をなぞって」の原作「夢の雫と星の花」など5作が収録される。2人は小説投稿サイト「monogatary.com」に掲載されている小説をモチーフに歌を作っており、ファンからは電子書籍だけでなく「本で読みたい」と望む声が殺到していた。

 初版部数は近年の小説としては異例の3万5000部。5作の著者はいずれも新人で、双葉社編集局部長の渡辺拓滋氏は「こういった形で才能ある若手小説家が世に出ていけば、出版界のイノベーションになると思います」と期待を込める。

 特典も貴重だ。ボーカルのikura(19)による約9分間の朗読動画が視聴できるQRコードが付く。歌と同様、透明感のある声で優しく読み上げ「寝る前のゆったりした時間を過ごしている方とか悩みごとがあってなかなか眠れない方に、寄り添うような声で語りたいという気持ちで朗読しました」と思いを明かした。本には相方でプロデューサーのAyase(年齢非公表)と一緒に応じたインタビューも収録される。

 YOASOBIはアニメーションを多く使ったミュージックビデオ(MV)も人気。コロナ禍のステイホーム中に「夜に駆ける」の歌、小説、MVを行き来する楽しみ方が若年層に広がった。インディーズながら今年の音楽界の主役に躍り出た2人組。今回の書籍化でますます存在感を高めそうだ。

 ◆YOASOBI(ヨアソビ) ボーカルのikuraと、音楽ソフト「ボーカロイド」を使って楽曲制作しているプロデューサーのAyaseの2人組。昨年12月にインディーズデビュー。デビュー曲「夜に駆ける」がコロナ禍のステイホーム中に音楽、ミュージックビデオ、原作小説のいずれも若者に受け、5月にはサブスクリプションの3大サービスのランキングで1位を独占。同曲のサブスク再生回数は大ヒットの基準を大きく超える1億5000万回に。

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