東京・竹芝にダイバーシティを体験できる日本初のダイアログ・ミュージアム「対話の森」オープン

[ 2020年8月29日 16:00 ]

「こんにちは」の手話で記念撮影を行った登壇者たち(左から)小島慶子、ダイアログ・イン・ザ・ダーク・ジャパン志村真介代表、一社ダイアローグ・ジャパン・ソサエティ志村季世恵代表理事、乙武洋匡氏
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 「ダイアログ・イン・ザ・ダーク」を運営する一般社団法人ダイアローグ・ジャパン・ソサエティ(代表理事・志村季世恵)が今月23日、東京・竹芝にダイバーシティを体験できる日本初のダイアログ・ミュージアム「対話の森」をオープンさせた。同日行われたオープニングセレモニーには志村代表理事をはじめ、アンバサダーを務めるエッセイストでタレントの小島慶子、作家の乙武洋匡氏らが参加した。

 あいさつを行った志村代表は「ダイアログ・イン・ザ・ダークが日本に上陸して21年。多くの支援者とともにアトレ竹芝内にダイアログ・ミュージアムの常設が決まりました。また、本ミュージアムは視覚・聴覚障がい者の育成・雇用の場ともなっています。厚生労働省の調査で今年2~6月で障がい者の解雇が16%増加したことが明らかになりました。一方、OECDの調査では障がい者の排除でOECD諸国に7%の損失があるとのデータも出ています。私たちは、視覚・聴覚障がい者だからこその能力や文化を信じ、彼らとともに社会を変えていきたいと思います」と、同施設に多くの人が集い、対話を行い、成長し続ける森となることを願った。

 オープニングセレモニーに出席した小島は「TBSアナウンサー時代にラジオ番組でダイアログ・イン・ザ・ダークの存在を知り、体験をして感動しました。赤坂に常設できないかと思っていたんですが、なかなか難しくて。その時から1年を通して、誰もが行けるようになればと思っていたので、今回常設されて本当にうれしいです」と話した。

 また、乙武氏は「ダイバーシティという言葉が日本でもかなり浸透してきた中で、より普及させていくためには想像力が必要だと思います。しかし、人間の想像力には限界があります。それを補ってくれるのが経験です。このダイアログシリーズは我々の想像力不足を補い、素晴らしい経験ができるプロジェクトだと思います」と、一人でも多くの子どもたちに経験することを薦めた。

 なお、同施設は新型コロナ感染拡大の影響もあり、これまで真っ暗闇のエンターテイメントを約23万人が体験した「ダイアログ・イン・ザ・ダーク」を「ダイアログ・イン・ザ・ライト」(体験時間は120分間)としに期間限定でアレンジ。また、音のない世界で、言葉の壁を越えた対話を楽しむエンターテインメント「ダイアログ・イン・サイレンス」(同90分間)も、マスクをした新たなスタイルでの体験を楽しむことができる内容で実施する(11月23日まで)。※ダイアログ・ウィズ・タイムは2021年以降に開催予定。

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