木村九段、王将戦で藤井2冠と再戦へ!「当たれることが活躍した証」

[ 2020年8月25日 05:30 ]

初の王将戦挑戦者決定リーグ入りを決めた木村九段。右手前は三浦九段(撮影・我満 晴朗)
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 将棋の第70期王将戦(スポーツニッポン新聞社、毎日新聞社主催)は24日、東京都渋谷区の将棋会館で2次予選の3組決勝を行い、後手の木村一基九段(47)が102手で三浦弘行九段(46)を下し、初の挑戦者決定リーグ入りを決めた。王位を失った相手の藤井聡太2冠(18)と再戦する。

 中盤で銀と飛車を交換し、大駒1枚分のメリットを得た木村だが「ずっと(形勢は)悪いと悲観していました」と意外な心境を明かした。相手王を包囲するものの侵略に至る決め手に欠き、一方で自王の守備は薄い状態。それでも84手目[後]4五香と上部から抑え込むと、以降は押し切った。

 1997年の四段昇格以来、これが初の挑決リーグ進出。「千駄ケ谷の受け師」にとっては挑戦22期目での到達だ。「初めてのことなのでうれしい。(リーグは)いつも解説するものだと思っていたので」と、ひょうひょうとした口調で喜びを表現。藤井との再戦は「(藤井と)当たれることが活躍した証だと思い一生懸命やります」と表情を引き締めた。

 挑決リーグは9月中に開幕。木村は「やけ酒飲んでる時間がなくなって良かったのでは。酒飲んでるよりは将棋指していた方がいい」と頬が緩んだ。11月下旬まで7棋士が総当たり戦を行い、勝者が来年1月開幕予定の7番勝負で渡辺明王将(36)=名人、棋王との3冠=と対戦する。(我満 晴朗)

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2020年8月25日のニュース