和田アキ子悼む「うわさのチャンネル」共演、デストロイヤーさんは「同志みたいな存在」

[ 2019年3月9日 05:30 ]

和田アキ子
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 7日に死去した覆面プロレスラー、ザ・デストロイヤー(本名リチャード・ベイヤー)さんは1970年代、テレビのバラエティー番組に出演するなど、外国人タレントの先駆者でもあった。

 人気に火を付けたのは、日本テレビの「金曜10時!うわさのチャンネル!!」。一躍視聴率男となり、十数社からCM出演の依頼が殺到。「出演料は1200万円」(大手広告代理店)で当時トップ女優だった佐久間良子らと同列の破格の扱いだった。現在ではCM1本5000万円相当の価値がある。

 “白覆面の魔王”とのキャッチフレーズとは180度違い、番組ではおなじみの覆面にヘルメット、かわいらしい衣装で登場。「ゴッド姉ちゃん」と呼ばれた和田アキ子(68)からハリセンで叩かれたり、同じ悪ガキ仲間役だったせんだみつお(71)とのドタバタの掛け合いは好評を博した。出演者に「足4の字固め」や「バックブリーカー」などの技をかけるお仕置きでは、相手を悶絶(もんぜつ)させることもあった。来日当初は力道山の好敵手だったが、ジャイアント馬場率いる全日本プロレスに助っ人として参戦。子供たちの心を一気につかんだ。

 家族ぐるみの付き合いがあったせんだは、4の字固めをかけられた思い出を「この世のモノとは思えない痛みで、骨がきしむ音が聞こえた」という。放送後に文句を伝えたところ「彼は“ゴメンネ、ゴメンネ”と謝ってくれたけど翌週はもっと痛く締め付けてきた」。リング同様、バラエティーでもプロに徹しファンを楽しませるのに手は抜かなかった。

 カタコトの日本語で抵抗する子分役のデストロイヤーさんを一喝する姉御肌の“ゴッド姉ちゃん”を演じた和田は「同志みたいな存在。キュートなキャラクターでお茶の間の人気者になり、一時代を築いたことは本当に凄いと思います」と振り返った。08年に和田が米アポロシアターで40周年のライブを開催した際もチケットを買って見に来てくれたという。2年半前、雑誌で対談したのが最後になったといい「その時から足は物凄く悪そうで心配していたのですが…」と亡き盟友を悼んだ。

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