琉球にて

[ 2019年3月9日 07:47 ]

<第68期王将戦第4局・1日目>先手の久保王将(左)。右は渡辺棋王(撮影・村上 大輔)
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 【我満晴朗 こう見えても新人類】将棋の第68期王将戦は、すでにご存じの通り渡辺明棋王(34)の4戦全勝で終了した。

 王将戦でのストレート戴冠は現行の7番勝負となってから14期ぶり10回目。じゃあ過去の9回は誰が達成したのか?

 決着局となった那覇のプレスルームで過去の資料をめくりながら手書きのメモを作ったものの、翌日の紙面にはスペースの関係で掲載できなかった。ゆえにこの場を借りて紹介したい。(棋士の肩書・段位は対局当時。カッコ内は開催年)

 ☆第18期(1969年)○大山康晴王将――●内藤國雄八段

 ☆第22期(1973年)○中原誠名人――●大山康晴王将

 ☆第38期(1989年)○南芳一王将――●島朗竜王

 ☆第42期(1993年)○谷川浩司王将――●村山聖六段

 ☆第45期(1996年)○羽生善治名人――●谷川浩司王将

 ☆第46期(1997年)○羽生善治王将――●谷川浩司竜王

 ☆第49期(2000年)○羽生善治王将――●佐藤康光名人

 ☆第52期(2003年)○羽生善治竜王――●佐藤康光王将

 ☆第54期(2005年)○羽生善治2冠――●森内俊之王将

 やはり羽生の圧勝ぶりが華々しい。計5回のスコンク勝ちは他のレジェンド棋士を大きく引き離している。1996年の第45期は史上初の7冠を達成した歴史に残るシリーズだ。第4局の開催地「マリンピアくろい」(山口県豊浦町)には50社・222人の報道陣が詰めかけている。

 今回の渡辺は、そんな「生ける伝説」が05年に達成して以来の快挙だった。当日紹介し損ねた分、ここで大いに強調したい。

 失冠した久保利明九段(43)のエピソードもひとつ。終局後のインタビューを終え、感想戦に入ろうとしたその時「大盤に行かなくていいんですか?」と問いかけられ、筆者は少々驚いた。

 大盤解説会場に集まったファンへのあいさつはタイトル戦の恒例行事だ。しかし決着局の場合、運営サイドとしては敗者を公衆の前に立たすことをためらう。そのため対局終了と同時に解説会はお開きになった。結果的に観衆は会場を去っており、両棋士の出演は幻となったが、敗れた直後にもかかわらず「ファンに寄り添う姿勢」を貫く久保のサービス精神にはあらためて感動した。

 それにしても、王将戦のない3月は奇妙な感覚。さて来期はどんな戦いになるのだろうかと気の早い筆者はあれこれ夢想するばかりだ。(専門委員)

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