「真田丸」景勝熱演の遠藤憲一 いつか信長を 生涯の目標は「心の強い人」

[ 2017年1月20日 10:00 ]

「バイプレイヤーズ」名脇役インタビュー(2)遠藤憲一(下)

「信長を演じてみたい」「心の強い人になりたい」と明かした遠藤憲一(C)「バイプレイヤーズ」製作委員会
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 大杉漣(65)田口トモロヲ(59)寺島進(53)松重豊(53)光石研(55)=アイウエオ順=とともに、日本映画界に不可欠な名脇役6人による夢の共演が実現したテレビ東京「バイプレイヤーズ〜もしも6人の名脇役がシェアハウスで暮らしたら〜」(金曜深夜0・12、20日は深夜0・27)に名を連ねる俳優の遠藤憲一(55)。昨年、一大ブームを巻き起こしたNHK大河ドラマ「真田丸」で上杉景勝を熱演し、時代劇のおもしろさを再発見した。今後については「(織田)信長を演じてみたいんですよ」と珍しく具体的なプランを告白。さらに「心の強い人」が生涯の目標と明かした。

 今回は名脇役の1人。そう呼ばれることについて聞くと「主演とか脇とか、あまり考えないですね。表現することは一緒なので」とした。ただ、違いはある。主演は「責任として自分がリズムをつくって引っ張っていかないといけない。全体を通して、うねりがいろいろあった方が見る方も飽きないし、人物像にしても1色じゃ飽きちゃうので多面的になるように意識します」。脇役は「全体はいじれないので、その場面がどうなるかを最重要の1つとして考えます」。その点からすれば「真田丸」は脇役として作品に見事なスパイスを与えた。

 先代・上杉謙信の養子として上杉家を継ぎ、豊臣政権の五大老の1人として知られた戦国大名・上杉景勝を演じた。主人公・真田信繁(幸村)(堺雅人)と不思議な縁があり、若きの日の信繁は景勝の人質となる。終盤、要所要所に登場し、特に「大坂冬の陣」(慶長19年、1614年)を描いた第45話「完封」(昨年11月13日放送)は幸村の勇猛果敢ぶりに「日の本(ひのもと)一の兵(つわもの)ー!真田左衛門佐ー!」と絶叫。脚本の三谷幸喜氏(55)が名文句を託したほどだった。

 「とにかく脚本を工夫していただいて。ト書きの説明もあまりなかったですし、その辺を自由に転がせてもらえました。景勝は一途に源次郎のことが好きなんですよね。そこを貫いて演じ続けた感じです」と振り返り、一時は「きつい」と感じたという時代劇も「楽しいと思えるようになりました」と魅力を再発見。そして「オレ、(織田)信長を演じてみたいんですよ」と打ち明けた。

 「人としては、それほど好きじゃないんですが」と前置きしながら「いつか信長に巡り会えるといいなと思っているんです」と珍しく具体的な展望を語り始めた。

 「あれだけ緻密に生きてきて、力を持ったのに、一瞬の油断で明智光秀に滅ぼされているでしょ。分かりやすく恨みや敵対を買う表現じゃなく、他人から見ても分からない、何か一瞬の、何かちょこんと、信長が明智に対する行為の中で、明智の命の中に刻み込んでしまったものを、緻密に演じてみたい。役を頂いたわけでも、脚本を頂いたわけでもないので、深くは考えていないですが、どうして演じてみたいのかと言われたら、そこですかね。最後、炎の中の舞いにしても、1つの油断と何かしでかしてしまったものがグワーッと渦巻く中で演じるのは、おもしろいと思うんです。いつかは忘れちゃいましたが、ある時、急に思い始めました」

 信長を演じてみたいという思いを踏まえ、今後について尋ねると「最近ずっと言っているんですが、心の強い人になりたいと思っています。一喜一憂しない心の持ち主」と人間・遠藤憲一としての目標を語った。

 「例えば作品を作り上げる時も、最初から最後までいいことばかりじゃないこともあるし、自分の思うようにいかないこともあるし、評価もそう。一喜一憂しない、心の強い人になりたいというのはずっと思っていたんです」とし「人って、ネガティブなことはだいたい言いませんが、自分は最近もう口に出すようにしたんです」とぶっちゃけ、笑った。

 「最終地点の目標は、自分の心の弱さとの闘い。(作り上げた作品を)つまらないと言われたら、最高に落ち込みます。評価される仕事ですが、そんなのお構いなしの状態になれるまで、心の中を磨き抜いていくというのが、生涯かけての目標で最大のテーマ。どんな役を演じたいとか、そういうこと以上に。心の強い人って、一番幸せだから。どんなハンデを背負っていようが、心が前を向いている人には絶対、敵わないですからね」

 昨年10月、テレビ朝日「ドクターX〜外科医・大門未知子〜」シリーズ第4弾へのゲスト出演でインタビューした際、「仕事量は多くなったのかもしれないですが、まだまだです。まだ全然。まだですね」と現状に安住しない心境を明かし「役作りも何もせず、そこにいるだけで、見る人がグワーッと、のめり込んじゃう芝居」と目標とする“究極の演技”について語った。今回は俳優以前、1人の人間としての気持ちをさらけ出した。この謙虚さとストレートな言動が見る者を魅了してやまないのだと感じた。

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