猪木ものまねで人気 春一番さん死去 断酒できず…47歳肝硬変

[ 2014年7月4日 05:30 ]

12年12月、年末恒例の炊き出しを行い、「ダァー」を決める春一番さん(左)とアントニオ猪木

 アントニオ猪木(71)の物まねで人気を呼んだお笑いタレントの春一番(はる・いちばん、本名春花直樹=はるはな・なおき)さんが3日、肝硬変のため死去した。神奈川県生まれ。47歳だった。葬儀・告別式の日程、喪主は未定。

 所属事務所によると、3日午前7時ごろ、春さんが起きてこないのを不審に思った夫人が異変に気づいて119番。救急車で都内の病院に搬送されたが、死亡が確認された。前日まで変わった様子はなく、午前4時ごろに夫人が目を覚ました際にはいびきをかいていたという。

 85年に片岡鶴太郎(59)に弟子入りし、88年にNHKドラマ「翼をください」でデビュー。その後、猪木の物まねで一躍人気者になった。98年4月4日の猪木のプロレス引退セレモニーにも出席し花を添えた。

 94年に前所属事務所を解雇されてしまうほどの有名な酒好き。それがたたって05年8月には腎不全で緊急入院。肝臓、すい臓などに異常も見つかり集中治療室(ICU)での闘病を余儀なくされたが、猪木の見舞いを受けると医師も驚く奇跡的な回復ぶりを見せた。

 その物まね芸は猪木が唯一公認したほどで、CM出演や著書、グッズなども発売された。断酒はできず、ここ数年は酒の量を減らして少しずつ仕事を続けてきた。2カ月ほど前にプロレスイベントで一緒になった芸人仲間の男性は本紙の取材に「あんなに元気だったのに…」と突然の悲報に驚きを隠さなかった。

 ▼アントニオ猪木 送る言葉にふさわしくないかもしれませんが、あえて、元気ですかー!!を送ります。謹んでご冥福をお祈り致します。

 ◆春一番(はる・いちばん、本名春花直樹=はるはな・なおき) 1966年(昭41)8月13日、神奈川県生まれ、岡山県育ち。アントニオ猪木だけでなく、長州力や山本小鉄氏のモノマネも得意。1メートル75、60キロ。

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2014年7月4日のニュース