ASKA被告保釈 「アスカ様~」絶叫ファンに言葉なし

[ 2014年7月4日 05:30 ]

保釈され拳を握り締め一礼するASKA被告

 覚せい剤取締法違反(使用、所持)罪などで起訴されたCHAGE and ASKAのASKA(本名宮崎重明)被告(56)が3日、勾留先の警視庁東京湾岸署から保釈された。約2カ月間、薬物を断っていたせいか、顔色は良く、しっかりした足取り。深々と頭を下げて反省の色を 示したが、ファンの声掛けなどには一切応じなかった。保釈と同時に 声明文を出し、薬物治療して更生することを明言した。

 午後4時53分、男性弁護士に連れられ、東京湾岸署の正面玄関に姿を見せた。眼鏡をかけ、黒いスーツに白いワイシャツ、濃紺のネクタイ姿。しっかりした足取りで、5月18日の送検時と比べ、痩せた印象だ。覚せい剤を少なくとも約2カ月間断っていたせいか、顔色は良かった。

 300人以上集まった報道陣とファンに向かい、5秒ほど深々と一礼。再び会釈すると、近くに止められていたワンボックスカーに乗り込んだ。2度目の礼から頭を上げる際「よし」とつぶやいたようにも見えた。

 一見スマートに見えたが、よく見ると、ネクタイの結び目が曲がっていて、かつてのおしゃれで気高いASKA被告ではなかった。捜査関係者が「彼はクロどころかドスグロだ」と話すほど、薬物依存が極めて深刻であることをうかがわせた。

 実際、不倫相手と“シャブセックス”にふけっていたとみられており、家族を裏切り、相棒のCHAGE(56)やスタッフの忠告を受け入れなかったことが、この日の覇気のない姿に象徴されていた。

 せめてひと言の釈明の言葉もあると思われたが、それもなく、“ASKAがASKAでない”ことが明白に。うつろな目で車に乗り込む姿に“クスリ断ち”への光明は見えなかった。そんなASKA被告に「アスカ様~!」と必死に声を掛ける女性ファンを異様なものにしてしまった。

 ASKA被告は保釈と同時に弁護士を通じてマスコミ各社に書面を出し「私は二度と同じあやまちをしないと決意しています」と誓った。今後は病院に入院して薬物治療を受ける意向だが、厳しい道のりが予想される。

 6月30日に保釈請求し、東京地裁が3日午前に認める決定をした。保釈保証金700万円をすぐに納付し、同日中の保釈となった。初公判の期日は8月28日に決まっている。

 保釈後、ASKA被告を乗せた車は都心に向かい、東京・六本木のホテルの地下駐車場で30分以上待機。その後、駐車場から出てきた車にASKA被告の姿はなく、そのままホテルに滞在したか、ほかの車に乗り換えるなどして別の場所に移動したとみられる。自らの快楽のために妻を裏切ったASKA被告だが、この日、洋子夫人(59)が待つ自宅に戻ることはなかった。

 東京湾岸署の前で一礼する際、一瞬だけ拳をグッと握ったASKA被告。この時だけは「絶対に立ち直る」という意思が感じられた。

 ◆ASKA 本名・宮崎重明(みやざき・しげあき)。1958年(昭33)2月24日、福岡県出身。大学在学中の78年、高校時代からの友人のCHAGEとユニットを組み、翌年、ヤマハポプコン入賞曲「ひとり咲き」でデビュー。80年「万里の河」がヒットし、91年に「SAY YES」で初のシングルチャート1位を獲得。「LOVE SONG」(92年)、「YAH YAH YAH」(93年)などヒット曲を連発。光GENJI「ガラスの十代」(87年)など多くのアーティストに楽曲提供もした。

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