名匠・森崎監督 ピンと来た「オレが撮るべき映画だ」

[ 2014年1月21日 05:30 ]

自宅のテラスで、くつろぐ森崎東監督

2013年(第68回)毎日映画コンクール 日本映画優秀賞

 日本映画優秀賞には「ペコロスの母に会いに行く」が選ばれた。

 「認知症というだんだんボケていく病気の話。非常に難しいテーマだが、原作の漫画を読んだときに“オレが撮るべき映画だ”とピンと来た」と森崎監督は明かした。自身の故郷でもある長崎が舞台。坂を利用したロケーションにもこだわり、回想シーンには「憧れの女学校」も登場させた。ここぞという場面では自ら演技指導にも乗り出した。

 「喜劇・女は度胸」(69年)など多くの人情喜劇を送り出してきた86歳の名匠は「喜劇じゃなければ本当に深刻なものは撮れない」と断言する。自らも認知症と闘う身の上。ペーソスとユーモアに包まれた新たな傑作に「多くの人が見てくれたことが僕を勇気づけてくれた」と笑顔を見せた。

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