ピエール瀧 死刑囚役生々しく「あまちゃん」でも存在感

[ 2014年1月21日 05:30 ]

助演男優賞を受賞したピエール瀧

2013年(第68回)毎日映画コンクール 男優助演賞

 露見していない殺人事件を獄中から告発する死刑囚役を生々しく演じたピエール瀧(46)が男優助演賞を射止めた。「(賞とは)無縁と思っていました。うれしいし感謝していますが、戸惑い、困惑…そちらの方が大きいかな?でもこういう類いの作品を評価していただけてありがたい」

 対象作の「凶悪」は、実際に起こった殺人事件の裏に潜む真相を暴いた新潮45編集部の報道をベースに、白石和彌監督(39)が映画化。「フィクションとはいえ、モデルとなった事件の犠牲者やご家族の方がいる。間接的にでもかかわらざるを得なくなることにしゅんじゅんはありましたが、白石監督には覚悟が感じられた。撮影中も揺るぎがなかった」と振り返った。

 「スナックなどで隣り合わせてたりするような人間。日常の延長線上に殺人を行っているような…」と瀧は役どころのキモを話したが、そのインパクトは強烈だった。

 テクノバンド「電気グルーヴ」のメンバー。俳優としての仕事も増える一方だが「撮影部や照明部などの方と一緒で俳優部の一人として作品に貢献したいと思って参加している」と語る。昨年はNHK連続テレビ小説「あまちゃん」の「無頼鮨」の大将・梅頭役でも存在感を示した。「“凶悪”に“あまちゃん”、体験できないことを体験できた一年だった」と会心の笑顔を見せた。

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2014年1月21日のニュース