赤木春恵 89歳初栄冠!映画134本目での初主演で喜び

[ 2014年1月21日 05:30 ]

女優主演賞を受賞した赤木春恵

2013年(第68回)毎日映画コンクール 女優主演賞

 女優主演賞は「ペコロスの母に会いに行く」の赤木春恵(89)が初主演作で初栄冠。

 89歳での栄誉に赤木は「ノミネートだけでも十分ですのに、信じられません」と夢心地で喜びをかみしめた。「午後の遺言状」(95年公開)で主演賞に輝いた杉村春子さんの90歳に次ぐ快挙だ。

 長崎在住の漫画家・岡野雄一氏(64)の介護日誌漫画を下地に森崎東監督(86)が仕上げた心温まる人情喜劇。出演依頼に「監督のお名前を聞いただけで中身を確かめずに“お受けします”と即答しました」と声のトーンを上げた。73年「藍より青く」「野良犬」に起用され、すっかり森崎ファンになった。それから40年ぶりのタッグにも信頼関係が揺らぐことは全くなかった。

 認知症でグループホームに入居する母の役。つるりとした頭からペコロス(小さなタマネギ)と呼ばれる息子(岩松了)の顔も分からなくなるほど症状は進み、まだらに浮かぶのは戦争、亡き夫、幼なじみとの思い出…。

 ドラマで認知症の役は経験済み。加えて実母を介護した2年間の体験がものをいった。「漫画のおばあちゃんがとても可愛く描かれていたので、私も天真らんまんで可愛い母でいたいと、それだけを心掛けました。台本に忠実に自然に自然にと」

 40年に映画界入りしてほとんどを脇役として生きてきた。「美男美女の時代。私は“40歳になった時にいい役者さんになったなあ”といわれるように目標を先に置き、20代から老け役をやってきた」と述懐。舞台や「渡る世間は鬼ばかり」など次第にテレビに重心を移し、今作が「二百三高地」以来実に33年ぶりの映画。しかも134本目にして初の主演作。撮影初日時の「88歳175日」は最高齢初主演女優としてギネスにも認定された。

 監督とのつなぎ役を務めた撮影の浜田毅氏(62)らスタッフにも支えられた。むろん自らの劇団で鍛えてくれた森繁久弥さんや「いつも背中を押してくれた」という森光子さんら先達への感謝も忘れない。

 「うちのお母さんにそっくり」というはがきが全国から届くのが面はゆい。86歳の時に舞台卒業を宣言したが、映像の世界は放っておかない。「ご縁ですね。身の丈にあったものがあれば」と赤木は前を向いて笑った。

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