阪神・岡田監督「出えへんなあ、ほんまに、あと一本が」 好機逃した“スミ1”敗戦に嘆き節

[ 2023年4月24日 05:15 ]

セ・リーグ   阪神1-2中日 ( 2023年4月23日    バンテリンD )

中日に敗れ、足早に引き揚げる阪神・岡田監督(左)(撮影・椎名 航)
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 阪神の逆転への期待は一瞬でついえた。1点を追う9回に防御率0・00のマルティネスに対して1死一、二塁の好機。梅野が二ゴロ併殺に倒れて反撃は終わった。最下位に低迷する中日に惜敗して痛恨のカード負け越し。岡田監督は決定打を欠いた打線を嘆いた。

 「出えへんなあ、ほんまに、あと一本が」

 近本の先頭打者アーチで幸先よく先制しながら、終わってみれば“スミ1”だった。敗因は依然として湿りがちの打線。開幕から過去3度の先発で防御率7点台だった福谷を攻めあぐねた。打線全体、個人としてもきっかけの一本がなかなか出ない。

 象徴的だったのは7回だ。2死二、三塁で迎えたのは打率1割台に甘んじる梅野だった。右腕の田島に対して原口、渡辺諒がベンチに残っていた中で託されて空振り三振。9回も最後の打者になり、4打数無安打で打率・102まで降下し、「俺の責任。チームを負けさせてしまった責任はある。シーズンはまだ長いし、やり返す、そういう気持ちで。今日は俺のせいかな」と背負い込んだ。

 岡田監督は「そら打線。1割台とかあまりにも悪すぎるやん。(中軸が一人でも好調なら)そら違う」と佐藤輝の1安打のみに終わった低調なクリーンアップに渋い表情を浮かべ、「そら変えていかなあかん。打つもん、探さないとあかん」と打線の組み替えも示唆した。

 もちろん、まだ序盤の19試合を終えただけ。セ・リーグ5球団との対戦が一巡して貯金2の滑り出しには「チーム状況からいくと、まだええほうちゃう。昨年勝ち星ないピッチャーが勝ってるから、この成績があると思うよ。村上にしろ、大竹にしろ」と及第点を付けた。待望している打線の“開花”。甲子園に戻って上昇気流への足場を整える。(遠藤 礼)

 《打線のつながり欠く》
 ○…阪神のチーム得点圏打率.259(139打数36安打)は、セ・リーグではDeNAの同.270に次いで高く、得点圏で挙げた46打点は最多。個人では近本.455(11打数5安打)、中野.400(15打数6安打)、ノイジー.400(20打数8安打)が4割以上。大山.267(15打数4安打)を挟んだ後、佐藤輝.077(13打数1安打)、梅野・077(13打数1安打)が1割未満と極端。打線のつながりを欠き、セで阪神だけ今季の1イニング4得点以上がない。

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2023年4月24日のニュース