ロッテ 対ソフト3連勝で吉井体制初単独首位 声援帰ってきたZOZOマリンで9勝1敗

[ 2023年4月24日 05:30 ]

パ・リーグ   ロッテ6-2ソフトバンク ( 2023年4月23日    ZOZOマリン )

<ロ・ソ>開幕3連敗から単独首位!ライトスタンドに勝利を報告する(左から)平沢、藤岡、佐藤都、種市(撮影・長久保 豊)
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 ロッテは23日、ソフトバンク戦で投打がかみ合って快勝。3連勝で21年10月24日以来、546日ぶりに単独首位に浮上した。移動日以外でも試合前に個人練習を取り入れるなど、今季から指揮を執る吉井理人監督(58)のチーム改革も奏功。コロナ禍では禁止されていた、ZOZOマリンの名物でもある声出し応援にも背中を押され、これで今季の同球場は10試合で9勝1敗となった。

 勝利のハイタッチにも力がこもる。日々、頼もしさを増していくナインに、ねぎらいの声を掛け続けた。21年10月24日以来の単独首位。吉井監督は「あまり関係ない。毎日、全力で頑張るだけ」と日米で活躍した現役時代のマウンドさばきのように、冷静に語った。

 6回までに打線が3点を奪って主導権を握り、先発・種市も5回無失点と役割を果たした。4点リードながら9回は沢村が2死満塁とされたが、最後は栗原の痛烈なライナーを二塁・中村奨が好捕。開幕カードで敵地で3連敗を喫した相手に、ZOZOマリンで3連勝を決めた。これでコロナ禍では禁止されていた声出し応援で、特に大歓声を受けることができるホームでは今季10試合で9勝1敗だ。

 昨秋、電撃辞任した井口監督の後任として就任した吉井監督にとっても初の単独首位。現役時代に日米7球団でプレーし、引退後は3球団で投手コーチを務めながら筑波大で野球のコーチング論を学んだ理論派は、チームに大きな改革をもたらした。

 この3連戦は試合前練習を3日間とも全体練習ではなく個人練習とした。打撃ケージも普段の2カ所ではなく1カ所のみ。21日の3連戦初戦のように移動日以外では異例と言える措置を「体力の温存です」と説明し「投手の僕からしたら、野手はあんなに(練習を)やる必要があるのかと思っていた」と笑う。疲労の蓄積を避けると同時に、発展途上の選手らに自ら考えて行動させる狙いもある。

 守護神を含め救援陣の起用法を固定せず、捕手も先発投手に応じて併用制、この日は好調の藤原を休養させ、1番に平沢を起用するなど打線は開幕から19試合で19通り目。その平沢が3試合連続適時打を放つなどナインも起用に応える。チーム打率・223はリーグ4位ながら首位。まだまだ先は長いが、74年以来、遠ざかっている勝率1位でのリーグ優勝への期待も高まる。

 「シーズンは勝ったり負けたり。最後に他のチームより少し上にいれば優勝なので」と吉井監督。その視線は一切ブレることなく、秋に向けられている。(大内 辰祐)

 ≪直近V05年は勝率2位≫ロッテの直近のリーグ制覇は05年。当時はシーズン勝率順ではなく、プレーオフV球団がシーズン優勝だったため、勝率2位の・632でシーズンを終えながら、POで勝率1位のソフトバンク(・664)を倒し優勝を決めた。シーズン勝率1位での優勝となると、2期制時に前後期合わせて勝率・580をマークした74年が最後だ。なお、現12球団で最もVから遠ざかっているのは、98年が最後のDeNAで、勝率1位のVからとなると74年のロッテになるが、49年ぶりの勝率1位Vを果たせるか。

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