オリ舜平大 ガチガチの本拠地初お立ち台で「最高」 裏をかくカーブ多投で7回零封 奪三振率は朗希級! 

[ 2023年4月24日 05:00 ]

パ・リーグ   オリックス4ー1西武 ( 2023年4月23日    京セラD )

6回無死一塁、ゴンザレスの先制2ランに喜ぶ山下(左は石川亮)(撮影・成瀬 徹)
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 オリックス・山下舜平大投手(20)が23日の西武戦で本拠地初登板初勝利となるプロ2勝目を挙げた。3安打に抑えて自己最長7回を無失点。同率2位浮上を呼んだ。3月31日の開幕戦で6回途中1失点だった西武との再戦。一転してフォークを4球しか使わず直球とカーブだけで封じ、改めてポテンシャルの高さを見せつけた。

 本拠地初登板を初勝利で飾り、初めて上った京セラドームのお立ち台。マイクを握った山下はガチガチだった。何度も言葉に詰まる初々しい姿に自然とファンも笑顔になった。

 「お立ち台は最高でした。めちゃくちゃ緊張しました。全然、試合より緊張します」

 マウンドでは別人。プロ3戦目とは思えない堂々の投球だった。自己最長7回で同最多102球を投げ、3安打無失点。直球は自己最速タイ158キロまで上がり、120キロ台のカーブもさえ渡った。過去2試合と違ったのはフォークが4球しかなかったことだ。

 「森さんのサイン。ブルペンでフォークが良くないと感じたのかも。この前の対戦はフォークが多かったので、カーブで組み立てるということだと思う」

 同じ西武に対してフォークの割合は開幕戦の14・3%に対して3・9%。2試合ともコンビを組んだのは森だ。直球とカーブのほぼ2球種で圧倒した。7イニングを上回る8三振を奪い、奪三振率12・98。規定投球回未満ながらロッテ・佐々木朗(同13・50)に匹敵する数字だ。

 ピンチではギアを上げる。2回無死一、二塁ではペイトンを155キロで空振り三振、佐藤龍、柘植をともに156キロで右飛に退けた。4回1死一、二塁もペイトンを149キロで左飛、佐藤龍を150キロで中飛。力でねじ伏せた。デビュー以来、得点圏では3試合で13打数無安打、6奪三振で1本も安打を許していない。13回1/3連続無失点に伸び、防御率0・52となった。

 「もちろん点をやらないつもりで投げるし、走者が出てからが本当の勝負だと思う。まだまだだが、できることを最大限やるのが自分の仕事だと思う」

 投げるたびに凄みを増し、底知れない20歳の大器。中嶋監督は「3回投げて3回とも違う球場、ホームは公式戦では初めて、ということも含めて成長している」と目を細めた。(中澤 智晴)

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2023年4月24日のニュース