広島・坂倉 「イメージは吉田正尚さん」正捕手獲りで3割20発 96年西山以来27年ぶり快挙へ

[ 2023年1月7日 05:00 ]

3割20発を目標に掲げた広島・坂倉
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 広島の坂倉将吾捕手(24)が6日、高知市で後輩の遠藤淳志投手(23)、韮沢雄也内野手(21)を率いて自主トレをスタートさせた。捕手一本で臨む今季の飛躍を期して、7年目の独り立ち。吉田正尚(レッドソックス)をイメージした打撃改造に取り組む好打者は、今季目標に120試合出場、打率3割、20本塁打を掲げ、新井政権下でのリーグ制覇貢献を誓った。

 オリックスが秋季キャンプを張る高知市の東部総合運動場。「縁もゆかりもないけど、見ての通り完璧な施設」を自主トレ先に選んだ坂倉は、「チーム坂倉」の遠藤、韮沢とともにノックやフリー打撃に汗を流した。動きはすこぶる軽い。

 「思ったよりは動けました。ケガだけはしたくないので、そこだけ気を付けます」

 過去にはソフトバンク・内川(当時)、楽天・炭谷のもとで自主トレに励んできたが、「今までの取り組みを自分でおさらいしながら、投手とやってみたかったので」7年目にして決意の独り立ち。「遠藤が投げる時は捕りたい」と意気込む。

 持ち前の打力を生かすため、クリーンアップを担いながら一昨年は一塁を、昨季は三塁をそれぞれ守ってきたが、今季は新井監督と本人の意向が合致し、3年ぶりに捕手一本で臨む。目標には120試合出場、打率3割、20本塁打を挙げた。

 「規定打席だけはクリアしたい。そのためには120試合は出ないといけない。捕手が規定打席に立つのは簡単じゃないけど、レギュラーの証でもある。そこは目標にしたい」

 捕手で規定打席をクリアし、打率3割をマークすると21年の西武・森(現オリックス)以来。広島では96年の西山以来、27年ぶりの快挙になる。坂倉は21年に規定打席到達でリーグ2位の打率・315を打った実績があるだけに期待は膨らむ。

 2年ぶりの打率3割超へ、打撃改造にも取り組む。「何も変えずに臨んだ昨季がいまいち(打率・288)だった」反省からフォームを試行錯誤する。イメージするのは今オフ、オリックスからレッドソックスへ移籍した左打ちのスラッガーだ。

 「イメージは吉田正尚さん。構えからトップにかけて僕は硬さを感じていたので、柔らかさと、なおかつ強さを出せるように」

 繊細な感覚の中での修正。現状は模索の域を抜け出せておらず、「開幕までには」と青写真を描く。より高みを目指すためのチャレンジ。すべては春季キャンプからの正捕手争いを勝ち抜くためだ。

 「頑張ってレギュラーを獲れるように。もうやるしかない」
 本業専念が吉と出れば、チーム力はグッと上がる。打てる正捕手へ。24歳には勝負の春だ。

 ○…個人守備の規定試合数は、野手がチーム試合数の2/3、捕手が同1/2(端数は四捨五入)。坂倉は21年に規定打席到達で打率・315をマークしたが、守備成績は一塁、捕手ともに62試合で規定に届いていなかった。広島で打席数、守備試合数ともに規定に達して打率3割以上の捕手は、96年の西山秀二(打率・314、捕手出場123試合)のみ。

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