ソフトB 有原獲得で総額65億円超“日本一”補強が完成 最後はエース千賀抜けた先発陣強化

[ 2023年1月7日 05:00 ]

有原航平(AP)
Photo By AP

 ソフトバンクが大リーグ・レンジャーズ傘下3Aラウンドロックからフリーエージェント(FA)となっていた有原航平投手(30)を獲得することが6日、分かった。3年契約で9億円。有原の古巣である日本ハムなど複数球団による争奪戦を制し、異次元とも言える今オフの超大型補強が完成。至上命令の3年ぶりのリーグ制覇、日本一奪回へ態勢が整った。(金額は推定)

 最多勝の実績もある右腕の獲得で、ソフトバンクの超大型補強が完成した。19年に15勝を挙げてタイトルを獲得するなど、日本球界で60勝を挙げた有原の獲得。大リーグ・メッツ移籍が決まったエース千賀が抜けた先発投手陣を強化し、V奪回への態勢が整った。

 この日、夕方にテレビ出演した藤本監督は話題が有原の獲得に及ぶと「来ていただいたら心強い。バッティングコーチの時に対戦していて、なかなか打てないピッチャー。このピッチャーがうちに来てくれたら、心強いですね」と話した。まだ正式発表前で慎重に言葉を選びながらも、表情はほころんだ。

 有原は日本ハムで2015年から6年間プレーし、21年にポスティングシステムでレンジャーズへ移籍。同年に右肩手術を受けるなど苦しみ、2年間で3勝7敗、防御率7・57だった。昨季途中に事実上の戦力外となっていたが、日本球界では16、17、19年と3シーズンで2桁勝利を挙げるなど実績十分で、古巣である日本ハムなどが獲得に動いた中、3年契約で9億円を提示していたソフトバンクが争奪戦を制した。

 昨季2年連続でリーグ優勝を逃し、今オフにFAで日本ハムから7年42億円で近藤、DeNAから3年3億円で嶺井、新外国人は前ロッテのオスナが7億円、年俸1億6000万円で前阪神のガンケル、同じく1億8000万円で万能野手のアストゥディーヨらを獲得。総額65億円超の異次元の大型補強に藤本監督は「去年あれだけ悔しい思いをして、フロントがこれだけ大きな補強をしてくれて、やらないといけないという気持ちが強い」と決意を新たにした。

 エースとしてチームを支えた千賀の移籍は痛手だが、それをカバーする戦力は整った。藤本監督は「全部がうまくいくとは思わなかった」と喜び「今年は目標が優勝じゃなく、優勝します!そして日本一になります!」と高らかに宣言した。

 ◇有原 航平(ありはら・こうへい)1992年(平4)8月11日生まれ、広島県出身の30歳。広陵では3年時にエースとして春夏連続甲子園出場。早大では1年春から六大学リーグに登板し、3年秋に最優秀防御率を獲得するなど通算19勝12敗。14年ドラフト1位で4球団競合の末、日本ハム入り。15年新人王。19年に15勝で最多勝を獲得。ポスティングシステムを利用し、21年からレンジャーズに移籍。1メートル89、95キロ。右投げ右打ち。

続きを表示

2023年1月7日のニュース