大谷翔平 世界一奪還に向けて必勝宣言 背番号16への思い明かす

[ 2023年1月7日 05:00 ]

侍ジャパン WBC代表12選手先行発表

会見する大谷(撮影・尾崎 有希)
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 3月に開催される第5回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に出場する侍ジャパンの栗山英樹監督(61)が6日、都内で会見を開き、エンゼルスの大谷翔平投手(28)ら代表選手12人を先行発表した。同席したWBC初出場の大谷は、チームにとって09年以来3大会、14年ぶりとなる世界一奪還に向けて必勝宣言。14年日米野球での侍ジャパンデビュー以来つけている背番号16への思いも語った。

 半袖で登壇した大谷の心は、熱く燃えていた。都内ホテルの会見場。世界一に輝いた06、09年WBCで使用したデザインを基調とした紺色のユニホーム姿で力強く宣言した。

 「優勝だけ目指して、勝つことだけを考えていきたい」

 昨年8月、日本ハム時代の恩師でもある栗山監督と米国で面談し、出場を打診された。即答は避けたが、オフに帰国後、「自分の考えをまとめて連絡させていただいた」と電話で出場意思を伝えた。根底にある思いは、17年の前回大会の出場を右足首痛の影響で断念した悔しさ。「前回、出られなかったし、自身としても初めてのWBC。楽しみにしながら頑張りたい」。21年にア・リーグMVPに満票で輝くなど、米球界でも超一流の選手へと進化した後に、無念を晴らす時が来た。

 シーズン開幕直前の大会でもあり、二刀流での出場はいまだ決まっていない。それでも、栗山監督の隣に座った大谷は「おそらく誰が監督でも出たいなという気持ちは前向きだった」とジョークを交えて場内を沸かせ、「勝つことだけを考えて。それ以外は何でもいい」と言い切った。

 背番号はエンゼルスでの「17」ではなく、14年日米野球以来、侍ジャパンでつけている「16」を選んだ。14年は年上の岸(当時西武、現楽天)と日本ハムでの背番号「11」が重なったため。ただ、「背番号はあまり大きなこだわりはない」と話した一方で、「前回(大会に右足首痛で)出られなかったのが一番。自分にとって日本代表は16番という印象が強い」と説明した。17年の前回大会でも背負う予定だった番号を7年越しに背負う。関係者によれば、「17」も選べた中で「16」を自ら選んだという。

 06、09年の2連覇はテレビで見届けた。イチローが決勝打を放った09年の韓国との決勝を思い出に挙げ「いつか自分がここでプレーできたら面白いだろうなっていう一つの夢として持っていた」と話した時には、少年のように目を輝かせた。

 大谷は「勝つ」「勝ちたい」などの言葉は会見中に計6回、「優勝だけ」は2回繰り返した。「野球を始めてから今日まで、1位以外を目指したことはない。自分の中で目標の一つである大会で勝ちたいと思うのは自然の流れかな、と」。憧れの舞台での頂点しか見ていない。(柳原 直之)

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