エンゼルス大谷を支えた160キロで沈む“魔球”は試合中の試し投げで会得したものだった

[ 2022年11月13日 15:30 ]

 エンゼルスの大谷翔平投手(28)が12日午後10時から放送された「NHKスペシャル メジャーリーガー大谷翔平~2022 アメリカの新たな伝説へ~」でインタビューに応じ、今シーズンの舞台裏を語った。

 「8月、9月がとにかく長かった感じですね」と話すように、チームが低迷、主力がケガで離脱し、自身にもトレードが浮上するなど、全体の士気が上がらない中で、大谷は大谷らしく対応していた。

 突然出現し、メジャーの強打者を驚かせたのが右打者のひざ元に160キロで沈むツーシーム。その“魔球”を投げたのは7月の試合中だった。シーズン中に新しい球種を使い始めるのは異例。しかもその新球を大きな武器にした。「(自身が)練習ではあまり変化しないタイプだったので投げてみようかなと」。誰もがツーシームだとは気づかず、当初160キロのストレートと記録された。「試合の様子を見ながら、リスクない場面で投げてもいいかなっていう一球。ギリギリのゲームメークの中で。投げたら変化した」。

 勝つことを第一に考えながらの実戦の中で、“テレビゲーム感覚”で取得した魔球。チームメートも「フェアじゃない」と驚くしかなかったという。天性の野球少年は、苦境の中でも進化を止めなかった。

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2022年11月13日のニュース