東海大菅生の「ダチョウ」が甲子園へ 1メートル90右腕・日当が無尽蔵のスタミナで完投「日本一に」

[ 2022年11月13日 18:39 ]

秋季高校野球東京都大会 決勝   東海大菅生8―2二松学舎大付 ( 2022年11月13日    神宮 )

<東海大菅生・二松学舎大付>完投勝利を挙げた東海大菅生・日当(撮影・藤山 由理)
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 秋季高校野球東京都大会は13日、神宮で決勝が行われ、東海大菅生が二松学舎大付を8―2で下し、2年ぶり4度目の優勝。来春選抜出場に当確ランプをともした。エースの最速148キロ右腕・日当(ひなた)直喜(2年)は2日連続で135球を投げて10安打2失点で、連日の完投勝利を挙げた。同校は明治神宮大会(18日開幕、神宮)に出場する。

 ダチョウ。東海大菅生のエース右腕・日当(ひなた)のあだ名である。時速60キロで1時間以上も走る持久力に由来し若林弘泰監督に命名された。前日135球で完投した1メートル90の恵まれた体格を持つ男は無尽蔵のスタミナで再び完投。またも135球の熱投で優勝に導き頬に涙が伝った。

 「うれしいです。疲れはあったけど最後は気持ちで投げることを意識した。つらい時は仲間が守ってくれると信じて投げました」

 ダチョウ。二足歩行の動物では一番速く走る鳥類である。日当は保育園の卒園式で「プロ野球選手になりたいです」と発表して以来白球を追った。地元東京の強豪に進学し今秋から背負う背番号は1番。勝てば来春選抜出場当確の大一番で最速148キロを誇る直球、フォークを軸に7三振を奪い10安打2失点の粘投。東京の一番に輝き「春は日本一を取りたい」と言った。

 ダチョウ。その大きな眼球は約4キロ先も見渡すことが可能という。出場の当確ランプがともった自身初の甲子園。7人きょうだいの上から5番目は「プロに入るために一番近いところ。全国の良いバッターに力を試せる。どれだけ通用するか楽しみ」。はっきりと視界に捉えた。
 
 出場をつかみ取った明治神宮大会。西の横綱・大阪桐蔭、東北勢初の日本一を果たした仙台育英など強豪がひしめくも「打たれたとしても足りないものを見つけて春に勝てたらそれでいい」と力みはない。全国の強敵との対決、厳しい冬の練習を乗り越え「ダチョウ」が晴れ舞台へ突っ走る。(柳内 遼平)

 ◇日当 直喜(ひなた・なおき)2005年(平17)7月6日生まれ、東京都墨田区出身の17歳。梅若小1年時に鐘ケ淵イーグルスで野球を始め、桜堤中でも同チームに所属。東海大菅生では1年秋からベンチ入り。遠投120メートル、50メートル走6秒6。憧れの選手はロッテ・佐々木朗。1メートル90、95キロ。右投げ右打ち。

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