阪神・岡田監督、佐藤輝に痛烈ダメ出し「入ってきた時が一番良かった」 打撃改造「1週間じゃ無理」

[ 2022年11月13日 05:15 ]

ランチ特打の佐藤輝を見守る岡田監督(撮影・岸 良祐)
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 阪神の岡田彰布監督(64)が12日、この日から安芸・秋季キャンプに合流した佐藤輝明内野手(23)に「痛烈ダメ出し」だ。侍ジャパン帰りの大砲の動きを見て「(プロに)入ってきた時が一番良かった」と切り捨て、三塁で使い続ける構想も「分からん」と白紙に戻した。もちろん、非凡な素質を認めているからこその期待の裏返しながら、一から鍛え直す考えを示した。

 歯に衣を着せぬ新監督らしい痛烈な“ダメ出し”だった。侍ジャパンの強化試合に出場した佐藤輝が、中野とともに秋季キャンプに合流。早速、大山とランチ特打をこなしたが、打撃修正を明言していた岡田監督は見守るだけだった。その理由を問われると、きっぱりと言い切った。

 「そんなん、今、そないする段階じゃないよ。変えないとな。そら自覚で変えないと。今日なんか特打に入れるとか(コーチが)言うてたけど、普通に見ても(大山と打球が)全然ちゃうやんか。そういうことやろ」

 技術を教える以前に、体力、コンディション面で他の選手との差が大きい。技術的にもスタンスが狭すぎる点、バットのグリップが高すぎる点など気になる点ばかり。想像以上の状態の悪さに「(秋季キャンプ残りの)1週間じゃ無理やな。無理や、そんなもん。今なんか悪なってるやん。見て思えへん? シーズン中よりも今の方が悪いと思うよ」と厳しく指摘した。

 プロ入り当初の強烈なイメージがあるからこそ歯がゆい。「年々慣れというか、積み重ねていってるわけやからな。良くなるのが普通やんか。良くなっているように見える?この2年間。入ってきた時が一番良かったんちゃう?それはおかしいことやんか、はっきり言うて」。来季は大山を一塁、佐藤輝を三塁で全試合フル出場させる構想を明かしていたが「そういう予定やったけどな。今日の動き見とったら分からへんわ、おーん。分からん分からん、ホンマに」と軌道修正せざるを得なかった。

 ランチ特打は157スイングで21本の柵越えも、左方向へスライスする打球も多かった。154スイングで約2倍の41発を軽々と放った大山とは打球の質は対照的。三塁の守備練習でも腰が高く下半身の粘りがないように見え、特守では馬場内野守備走塁コーチに密着指導を受けた。

 昨季、鳴り物入りで入団し、すぐに主力に定着。良くも悪くもマイペースな性格もあり、じっくりと練習を積む時間が足りなかったのかもしれない。もちろん、岡田監督も「飛距離という人にはないすごいもんがあるわけやんか」と非凡な素質は認めており、もう一度、土台からつくり直させる考え。意識面からの「サトテル大改造計画」が始まった。(山添 晴治)

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2022年11月13日のニュース