64歳大ハッスル!阪神・岡田監督 守備練習で自らお手本「元気はないよ。しんどいよ」

[ 2022年11月3日 05:15 ]

自らノックを受けて手本を示す阪神・岡田監督(撮影・大森 寛明)
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 64歳の新監督が秋季キャンプ初日から大ハッスルだ。午前中は各選手の動きをじっくり見ることに専念した阪神・岡田監督が、午後からの個別練習では一変。来季4番候補の大山の打撃に密着指導を施すと、内野手の守備練習では自らノックを受けてお手本を示した。

 「元気はないよ。しんどいよ。そんなもん元気なわけないやん」

 自身15年ぶりの安芸キャンプ。初日から精力的に動いたことを聞かれると、そう笑い飛ばした。ただ、現役時代からの思い出の地だけに、タテジマのユニホームを着てグラウンドに立つと自然と気持ちも引き締まった。

 「(安芸秋季キャンプは)3年ぶり言うても、俺は15年ぶりやから。1週間、甲子園で(秋季練習を)やったけど、甲子園は試合会場というかね。安芸に来ると、やっぱりキャンプという雰囲気もある。ちょっと違いますよね。こっちの方が練習しやすい。甲子園は練習しづらいね、試合するところやから」

 新調したグラブを手にサブグラウンドに移動した時に自身は「ボールを捕らない」と実演指導は否定していたが、小幡、高寺、熊谷らの動きに見かねたのか、往年の名二塁手の血が騒いだのか。新任の馬場内野守備走塁コーチにノックを要求し、自ら2球、華麗な!?フィールディングを披露した。

 「感覚だけや。感覚というかコツやな。コツさえ分かれば簡単なんやけどな。頭で分かってくれたら、後は体で反応するだけやから、おーん」

 大山の打撃と同様、守備でも強調したのが“前でさばく”こと。「足の幅が狭い。楽をしようとしてるからな。打撃でも一緒や。下半身をホンマに使おうとしたらな。前で捕るようになれば、捕る時のスタンスも広なっているやんか」。親子以上、年齢が離れた選手でも、教えるべき基本は同じ。走攻守において「岡田イズム」を注入する秋が始まった。(山添 晴治)

 ▼阪神平田ヘッドコーチ(岡田監督の実演指導に)やっぱり血が騒ぐじゃない?われわれ、安芸で現役時代鍛えたということで。(自分は)監督のサポートをして、岡田野球を選手に伝えるということ。

 ▼阪神馬場1軍内野守備走塁コーチ(監督の実演指導について)ボールを前でさばくにはどうしたら良いかという捕り方と、ステップも。捕ったらすぐにスローの形をつくりなさいということを言われていた。

 《阪神・近年の新監督の秋季キャンプ初日》▽真弓監督・08年11月3日 若手育成の手始めとして、桜井広大を相手に身ぶり手ぶりに会話を交えた指導。「1軍を行ったり来たりの選手も、ひと皮向ければ大活躍してくれるはず。若手には、みんな期待している」

 ▽和田監督・11年11月3日 午後の練習は野手陣を4組に分類。各選手がフリー打撃→守備走塁→バント→ティー打撃を順番に巡る中、俊介だけはフリー打撃に固定。「全員が同じメニューをやる必要はないし、同じ練習だけをやっていたら差は付かない」

 ▽金本監督・15年11月1日 走塁練習中にコーチから注意を受けた投手の田面巧二郎が返事をしなかったため「返事!」と一喝。7時間超の練習に「自分もこんな練習をしていたのかな、と思って。僕の方が疲れています」

 ▽矢野監督・18年11月1日 高卒2年目右腕の才木に投球時のテンポを上げていく必要性を伝えた。最下位からの巻き返しに向け「このキャンプでは全員を上げるというのが一番目指したいところ」

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2022年11月3日のニュース