長野、巨人電撃移籍!!広島・鈴木球団本部長「まだ今なら働ける」37歳の年齢も考慮

[ 2022年11月3日 05:00 ]

マツダスタジアムで取材に応じる長野(撮影・河合 洋介)
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 広島・長野久義外野手(37)が無償トレードで巨人に移籍すると2日に両球団が発表した。広島が巨人側に長野の古巣復帰を打診。「巨人入団の経緯」「年齢」などを考慮した球団の計らいにより、電撃移籍が実現した。

 電撃移籍の背景には、広島側の親心があった。鈴木清明球団本部長がマツダスタジアムで取材に応じ、「彼は巨人に入りたくて、巨人を貫いた選手。ユニホームを脱ぐときが来るとすれば、やはり巨人で脱ぐべきではないかと思った」と古巣復帰の経緯を説明した。

 長野は06、08年のドラフト会議で日本ハムとロッテから受けた指名に断りを入れて、09年ドラフト1位で巨人に入団した経緯がある。しかし、18年オフに巨人にFA移籍した広島・丸の人的補償に指名され、愛着ある古巣を離れることになった。今季で広島移籍4年目。球団は今季中に長野と話し合いの場を設けており、本人の意思を確認した上で巨人側にトレード移籍を打診。ドラフト会議が終わるなど来季戦力の大枠が固まった11月に入り、両球団間で合意に達した。

 「年齢」が今オフの移籍を促した。37歳で迎えた今季は、出場58試合、打率・211とプロ13年目でいずれも自己最低に終わった。古巣に復帰する場合は1軍戦力になり得る状態が最善と判断し、球団が移籍を模索。同本部長は「まだ今なら働ける。(現役時代の)新井監督のように元の環境に戻ればよみがえるかもしれない。タイミング的には今年が一番いいのではないかと思った」と説明した。トレード移籍が実現しなかった場合は、広島が野球協約で定められた減額制限を超える条件提示をし、来季の契約を結ぶ意向だった。

 「彼の野球人生を考えてのこと。彼が移籍できるのであれば、補償はいらない」と無償トレードを前提に交渉を進めており、巨人側に金銭や交換要員を求めなかった。長野はカープファンからの人気も高く、「ファンの人にとっては寂しい気持ちがあると思うが、彼の野球人生を考えたときに、この形が一番いいのではないか…ということを理解してもらいたい」と付け加えた。(河合 洋介)

 ▼広島松田元オーナー(長野のトレード移籍について)最後は巨人で終わらせてあげたいと思っていた。巨人側の配慮があって実現できたし、本人にとってもよかったと思う。

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2022年11月3日のニュース