ソフトバンク1軍コーチ陣大改造へ…斉藤和巳氏を1軍投手コーチに 的山、吉本、松山氏は内部昇格

[ 2022年10月17日 05:00 ]

オープン戦で始球式を行った斉藤和巳氏(撮影・岡田丈靖)

 “第2次藤本改造内閣”の顔ぶれが16日、判明した。クライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージでオリックスに敗れたソフトバンクは藤本博史監督(58)のもと、1軍コーチ陣の大改造に着手。球団OBで沢村賞に2度輝いた斉藤和巳氏(44)を外部招へいするほか、2、3軍からの内部昇格も含めた半数のコーチを入れ替える。新体制で20年以来のリーグ優勝&日本一へ、再出発する。 

 就任2年目の来季こそ、頂点を確実につかむ。そんな藤本新体制の表れは今季の1軍コーチ陣8人のうち半数となる4人の大改造に込められた。投手コーチとして招かれるのは球団OB・斉藤和巳氏だ。右肩故障からの現役復帰を断念した13年以来の復帰となる。

 96年ドラフト1位で当時のダイエーに入団した斉藤氏は、03年に20勝、06年は18勝を挙げ、いずれの年も沢村賞、最多勝、最優秀防御率のタイトルを獲得した。右肩の故障で07年を最後に登板がなく、10年限りで自由契約に。その後はコーチを務めながらリハビリを続けたが、13年に退団した。通算成績は150試合で79勝23敗、防御率3・33だった。

 レギュラーシーズンで12球団最多の520四死球(四球474、46死球)を出した投手陣の再建や、メジャー挑戦を宣言した千賀の代わりとなるエース育成が、ミッション。投手王国の再建に向けて指揮官自らが口説いて、招き入れた形だ。

 初の秋季キャンプだった21年11月、指揮官は「2軍(監督)のとき、解説していた斎藤和巳にキャッチボール、遠投が大事と聞いた」と明かしていた。親交は深く、相談役にもなれる利点がある。

 森浩之ヘッドコーチ、長谷川勇也打撃コーチ、村松有人外野守備走塁コーチは残留。エンドランなど、仕かけ続ける「攻めの野球」の再構築に、さらに尽力を注ぐ。18年から2、3軍選手を一緒に鍛えてきた金星根(キムソングン)監督付特別アドバイザーは退任が決まっている。

 内部昇格は3人。1軍経験もある的山哲也3軍バッテリーコーチは21年に2軍を率いた藤本監督を支えた。吉本亮2軍打撃コーチは19、20年と3軍の藤本体制下、打撃コーチとしてともに戦った。松山秀明2軍内野守備走塁コーチはリチャードら若手野手を鍛え、球団のテーマでもある「世代交代」には欠かせないピースとなる。

 11月に入れば秋季キャンプも始まる。選手を競わせ、鍛えて常勝軍団復活を目指す。

 《新3軍監督に森山投手コーチ濃厚》今季までの1軍首脳陣で、来季新たなポストに入れ替わるのも4人いる。森山良二投手コーチ(59)は3軍監督に起用されることが濃厚。球界初の試みとして新設される予定の「4軍制」も話題だが、初代指揮官には千賀、甲斐、牧原大らが育成入団した11年からの初代3軍監督で、現3軍の小川史監督(62)が采配を振るう見込みとなっている。今季から就任した村上隆行打撃コーチ(57)は、2軍の打撃コーチに配置転換。本多雄一内野守備走塁コーチ(37)は、2軍の松山同コーチと入れ替わって就任2年目の小久保裕紀監督(51)を支える。吉鶴憲治バッテリーコーチ(51)は3軍で同職を務める模様だ。

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