ヤクルト 沖縄の大学から史上初ドラフト指名へ!MAX151キロ右腕沖縄大・仲地礼亜が上位候補に

[ 2022年10月17日 03:00 ]

<九産大・沖縄大>12三振を奪った沖縄大・仲地
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 ヤクルトが20日のドラフト会議に向けて沖縄大の仲地礼亜投手(21)を上位指名候補としてリストアップしていることが16日、分かった。最速151キロの即戦力右腕で、ドラフト制以降で沖縄県の大学からプロ入りとなれば史上初となる。

 仲地は伸びのある直球にスライダー、カーブなど多彩な変化球を操る右腕。嘉手納時代に甲子園出場はないが昨年6月の全日本大学選手権の名城大戦で8回1失点、8奪三振の好投で一気に注目を集めた。5月に熊本で開催された九州地区大会には12球団のスカウトが集結。宮崎産業経営大を相手に序盤に失点も、そこから修正して9回4失点にまとめる投球を披露した。

 今月6日に鹿児島で行われた九州地区大会・準々決勝で1失点完投した鹿児島大戦を視察した小川淳司GMは「右打者の内角にしっかりと投げられる制球力があり、まとまっている」と評価。橿渕聡スカウトグループデスクも「球も速いし、スライダーやフォークなど変化球のバランスもいい。潜在能力が高く伸びしろもある」と将来性も含め期待する。

 今季、チームはリーグ連覇を決め、阪神とのCSファイナルSも突破。20年に12球団ワーストの4・61だった防御率は高津監督の手腕で昨季は3・48、今季も3・52だった。野手では56本塁打で3冠王にも輝いた村上を筆頭に長岡ら若手も順調に育っている。今回のドラフトを含めて投手力をさらに強化すれば、高津監督が守護神で活躍した90年代のような黄金期が再来する。

 ≪ラスト登板12Kも≫この日、仲地は福岡市内で行われた九州大学野球選手権予選トーナメントの3回戦の九産大戦に先発。8回まで投げて12三振を奪ったが自らの暴投で2点を失い、チームも0―2で敗れた。学生最後の試合を終えた151キロ右腕は「力んで失点して残念だったけど、最後は楽しく投げられた」と笑顔。沖縄の大学から初のドラフト指名となるか注目されるが「沖縄からでもプロ指名が出れば、もっと沖縄の大学野球が盛んになる」と10・20を心待ちにした。

 ◇仲地 礼亜(なかち・れいあ)2001年(平13)2月15日生まれ、沖縄県読谷村出身の21歳。小学2年から野球を始め、中学時代は北谷ボーイズに所属。嘉手納では1年夏にチームは甲子園出場も自身はベンチ外。3年夏は県大会準決勝で敗退。沖縄大では3年春からエース。1メートル77、83キロ。右投げ右打ち。

 ≪高校からは多数 西武・平良、オリックス・宮城ら≫沖縄県内の大学から直接プロ入りした選手は沖縄大の上田正則、池畑満也がいる。投手の上田は74年ドラフト外、外野手の池畑は75年ドラフト外でともにロッテ入り。2人とも1軍出場はなかった。また、沖縄県内の社会人チームからは沖縄電力の平良幸一(97年西武7位)や上原厚治郎(04年ヤクルト5巡目)らがドラフトで指名されている。なお、高校から直接プロ入りした選手は多く、現役では平良(八重山商工=17年西武4位)や宮城(興南=19年オリックス1位)らがいる。

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