天理大・友杉 大学球界屈指の遊撃手が見据えるドラフトの先「プロに入るのが目標にならないように」

[ 2022年10月17日 20:31 ]

運命の10・20を待つ天理大の友杉(右)
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 胸の高まりを抑えられない。ドラフト会議まで、あと3日。天理大・友杉篤輝内野手(4年)は、「10・20」を直前に控えた心境をこう明かした。 心境を明かす友杉の動画はここで

 「正直、何年もドラフトに向けてやってきたので、どうしても意識してしまうんですけど、変わらず自分のプレーをして、その日を迎えようと思っています」

 走攻守揃った大学球界屈指の遊撃手。春季リーグでMVPに輝く活躍を見せ、さらにアピールの加速をつけるはずが、思わぬ挫折を経験した。初めて大学日本代表に選出され、海外デビューとなった7月のハーレム国際。チームメイトが放つ打球の飛距離を目の当たりにして、愕然とした。「長打というのが自分にとってずっと課題で、それを夏休みに取り組もうとした」。向上心ゆえの打撃改造。フォームを見つめなおし、一段上のレベルを目指したものの、オープン戦で結果が出ない。試行錯誤していた8月下旬、体調不良のため、10日間の療養を強いられた。体重も4キロ減。ぶっつけ本番で臨んだ秋季リーグ戦も、本来のシュアな打撃を取り戻せず、打率・194と苦しみ抜いた。

 もちろん、一時期のスランプは、友杉の持つポテンシャルに影を落とさない。球界で希少な、打てる右打ちの内野手。50メートル5秒9の俊足に加え、春季リーグで10度トライした盗塁を全部成功させるなど、技術も高い。ソフトバンク・今宮を手本にする守備は堅実さが持ち味。トータルバランスへの意識も高い。

 「プロでも走攻守揃うというのは一番の魅力だと思うし、いい選手だと思ってもらえる。プロに入るのが目標にならないように、入ってからどうするのかというのを今のうちから考えて練習に取り組んでいます」

 常に意識のベクトルを向けてきた、夢の世界は手が届く場所に。そして友杉は、もう「夢の続き」を見始めている。

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