ロッテ・朗希 来春WBCで大谷をダルを「凄く近くで見たい」 まずは11・9強化試合で「アピールを」

[ 2022年10月17日 05:30 ]

笑顔の佐々木朗(撮影・島崎忠彦)
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 今季は完全試合も達成したロッテ・佐々木朗希投手(20)が16日、秋季練習が行われたZOZOマリンで報道陣に対応し、来春のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で同僚となる可能性がある大谷翔平投手(28=エンゼルス)、ダルビッシュ有投手(36=パドレス)らと世界一を目指すことを熱望。まずは侍ジャパンの強化試合で、先発が有力視される11月9日のオーストラリア戦(札幌ドーム)で結果を残す。

 オフであって、オフではない。佐々木朗には来春のWBC出場という大きな目標があるからだ。イチロー、松坂ら偉大な先人たちが世界一を目指して魂のプレーを展開した大舞台。今回は大谷、ダルビッシュらメジャー組も参戦して、ドリームチームが結成される可能性もある。怪物右腕は言葉に力を込めた。

 「日本にいるメンバーは試合で見ているけどメジャーの方たちは(直接)見たことがないので、凄く近くで見たいという気持ちもある。もし一緒に戦うことができるなら、凄くいい経験になる」

 超一流の技術を肌で感じる絶好の機会。シーズン中も時間があればメジャー中継をチェックし、同じ岩手出身の大谷らのプレーに熱視線を送った。11月の強化試合はWBCに向けたサバイバル。本大会出場は天井知らずの潜在能力を、さらに高めることにもつながるだけに「アピールをしなくてはならない立場。まずは自分のレベルアップにつなげ、自分のパフォーマンスを出すことがチームのためになる、という気持ちでやりたい」と誓う。

 自己最多の9勝を挙げた3年目のシーズンが終わり2週間が経過した。この日はポール間走や体幹強化で汗を流し「一度休んだので状態をもう一度上げている段階」と説明。完全試合、球宴初出場など濃密な一年を「良かったところと悪かったところが出たシーズン」と振り返る。最速164キロを連発した開幕当初に比べ夏以降は球速も落ちただけに「体力的にきつい部分があった。少しでも(前半に)近い形で後半も回れたら、もっといい成績になる」と課題は明白。「波を少なく戦うことが大事。課題と向き合ってトレーニングしたい」と見据える。

 侍ジャパンが前回の世界一に輝いた09年WBC。決勝の韓国戦でイチローが延長10回に中前2点打を放ったシーンは今も目に焼き付いている。あの日に夢を与えられた少年は日本を代表する投手となり、11月3日で21歳となる。強化試合を見据え、今週中にもブルペン投球を再開する予定。「選ばれた時にしっかり結果を出せるようにしないといけない」。日の丸を背負う覚悟は、もうできている。(橫市 勇)

 ≪吉井新監督への恩返し誓う≫佐々木朗は入団2年目まで投手コーチで、侍ジャパンの投手コーチも務める吉井新監督について「1年目から一緒にやっているのでコミュニケーションもとれている。近くで助けてもらったのでプレーで貢献したい」と恩返しを誓った。来春の本大会でもメンバー入りした際は調整法を把握している指揮官は心強い存在となりそう。またシーズン最終戦だった2日のソフトバンク戦後に電撃辞任を発表した井口監督については「突然の発表だったので、びっくりした」と振り返った。

 ▽佐々木朗の22年 入団3年目で初めて開幕ローテーション入り。3月27日の楽天戦で自己最速を更新する164キロをマークし、4月10日のオリックス戦では史上16人目、歴代最年少での完全試合を達成。13者連続奪三振はプロ野球新記録、1試合19奪三振はタイ記録だった。同17日の日本ハム戦でも8回まで完全投球。3・4月度の月間MVPも初受賞した。その後は7月1日の楽天戦で右手中指のマメをつぶし、疲労蓄積などでの出場選手登録抹消もある中、9月14日の日本ハム戦で9勝目。今季は20試合で9勝4敗、防御率2.02で終えた。

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