阪神 新守護神候補・ケラー 虎の“KK伝説”つくる「名に恥じぬよう、たくさん三振を取れたら」

[ 2022年3月11日 05:30 ]

甲子園のスコアボードを背に、ポーズを決める阪神・ウィルカーソン(左)とケラー(撮影・後藤 大輝)  
Photo By スポニチ

 阪神の新外国人・カイル・ケラー投手(28=前パイレーツ)とアーロン・ウィルカーソン投手(32=前ドジャース3A)が10日、西宮市内の甲子園球場で行われた全体練習に初合流し、午後には球団事務所で入団会見に臨んだ。新守護神候補のケラーは開幕1軍入り目指す決意を表明。「KK」の愛称を明かした新助っ人が、その名の通り三振奪取を誓った。

 初めてタテジマのユニホームに袖を通したケラーが甲子園でチームメートと初対面した。円陣の中心であいさつを交わすと、ナインも温かい拍手で歓迎。表情も和らいだ後の自己紹介では自らの愛称を明かした。

 「チームでそういう(愛称の)話になったんですけど、カイル・ケラーでKKと呼んでいただけたら」

 名前の頭文字のイニシャルから取ったニックネームだった。親しみやすい愛称でチームメートとの距離を早くも縮めた。晴れて虎の一員となった右腕は、あくまでも開幕に照準を合わして準備する意向を明かした。

 「自分としては開幕に間に合うように準備するだけ。間に合うように努めていきたい」

 すでに米国での自主トレではブルペン投球も重ねてきた。初対面の矢野監督は順調な調整ぶりを評価した一方で今後の見通しも説明。「土曜日にシート打撃をやって、そのあとは試合になるんちゃうかな」。12日にシート打撃に登板した後、早ければ15日のソフトバンク戦(ペイペイ)でデビューする。

 「(KKの)名に恥じないようにたくさん三振を取れたらと」

 虎の“KK伝説”が幕を開ける。最速99マイル(159キロ)の直球と縦に大きく割れる落差の大きいカーブが武器だ。マイナー時代の奪三振率は12・2、メジャーでも同9・3と高い数字を残してきた。それだけに三振量産にも大きな期待が膨らむ。甲子園で「KK」と言えばPL学園当時の桑田、清原が連想できるが、かつての伝説さえも超える歓喜をケラーが聖地に呼び込む算段だ。

 「抑えの経験もありますけど、まずはチームが必要としているところで、“貢献できるんだ”というところは証明していかないといけないと思っている」 期待の新守護神候補がストロングポイントを生かし、絶対的な地位を築いていく。(長谷川 凡記)

 ◇カイル・ケラー 1993年4月28日生まれ、米ルイジアナ州出身の28歳。サウスイースタンルイジアナ大から2015年ドラフト18巡目(全体536番目)でマーリンズと契約。19年にメジャーデビュー。20年のエンゼルスを経て昨季はパイレーツでプレー。メジャー通算44試合で1勝1敗、防御率5.83。1メートル93、86キロ。右投げ右打ち。

 【ケラーに聞く】
 ――阪神移籍を選択した理由は。
 「海外で挑戦したいという思いはあった。いいタイミングで声をかけていただいたんで、ここに来て活躍しようと思いました」

 ――甲子園球場の印象は。
 「きれいな球場だなと思いました。踏み入れてからの景色は気持ちよかった。早く球場でプレーをしたい」

 ――守護神としてのプレッシャー、目指したい具体的な成績は。
 「なかなか彼(スアレス)の通りに仕事をするのは簡単ではないと思います。とにかくスコアボードに0を並べるのが仕事だと思いますので具体的な数字は意識せずに、自分の仕事、0で抑えることに集中したい」

 ――青柳が「イケメンが2人」と。似ている芸能人は誰。
 「マシュー・マコノヒーという俳優ぐらいかな。髪形もあって、それぐらいかなと思う。チームメートといろんな話をしながらニコニコと過ごせたらと。楽しいことが好きなタイプ、そこがチャームポイントみたい」

続きを表示

2022年3月11日のニュース