阪神・佐藤輝 開幕4番当確!ドラフト制以降球団最年少更新へ、井上ヘッド「今の流れでいけば」

[ 2022年3月11日 05:30 ]

打撃練習で汗を流す佐藤輝
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 阪神・佐藤輝明内野手(22)が、開幕を4番で迎えることが内定した。甲子園球場で全体練習が行われた10日、井上一樹ヘッドコーチ(50)が「今の流れでいけばそうでしょう」と、3月25日のヤクルト戦で大役を任せる意向を明らかにした。23歳12日での開幕4番は、ドラフト制以降では球団最年少。初陣にめっぽう強い“開幕男”が22年の「虎メダル第1号」を狙う。

 「3・25」の大役が、事実上決定した。甲子園球場で行われた全体練習終了後。取材に応じた井上ヘッドコーチが、開幕戦の4番を佐藤輝に任せる方針を明らかにした。

 「今の流れでいけばそうでしょ?開幕にこだわるというのであれば、今のところ4番に関して一歩リードということは皆さんが思うところでしょう。俺らもやっぱりそうだから、そういうオーダーを組んでいる」

 春季キャンプ中の対外試合では競争を促すメッセージとして、佐藤輝と大山がほぼ交互に4番起用されてきた。だが、帰阪後は5試合全てで佐藤輝の4番起用が続く。大山がここまでオープン戦7試合で打率・154、打点0の一方で、佐藤輝は同7試合で打率・333、3打点を誇る。

 「ずっと4番を打たせていて、アウトになっていても“あぁ、惜しかったね!”というような内容がある」

 井上ヘッドコーチは確実性が備わった打撃内容を評価していた。残り8試合のオープン戦でも「4番・佐藤輝」を軸とした打線を継続。4番起用が続く現状にも2年目の大器は極めて冷静だった。

 「4番目に打つということじゃないですか(笑い)。矢野監督の任せる4番というのは主砲なのかなと思いますけど、それを意識したからといっていいことが起こるわけではないので。自分のできるベストを尽くしたい」

 主砲に期待がかかるのは開幕戦での豪快な一発に他ならない。昨季チーム最多の24本塁打を放ち、今春も初の紅白戦、初の対外試合、初の甲子園開催試合でいずれも打点を挙げるなど、初陣にめっぽう強いこの男なら――。昨季途中から導入された「虎のメダル」の22年第1号をかっさらっても全く不思議ではないだろう。

 この日のシートノックでは右翼に加えて二塁のポジションにも就き、併殺を完成するなど軽快な動きを披露した。井上ヘッドコーチは「(二塁の可能性は)0%じゃないよね。例えば延長12回まで戦うことになったら…」と有事に備えたオプションとしての起用に含みを持たせ、二塁の経験がない本人も「全然やりますよ。僕が(二塁)面白そうでしょ?」とニヤリ。虎メダルの大量獲得を目指す背番号8が、名実ともに虎の主役を担う。(阪井 日向)

 《大山抜く若さ》阪神の開幕戦先発4番最年少記録は、1942年3月28日名古屋(現中日)戦の土井垣武で20歳8カ月。佐藤輝の今季開幕時は23歳0カ月で球団最年少とはならないが、ドラフト制以降に限れば、大山が19年3月29日ヤクルト戦で記録した24歳3カ月を抜く最年少になる。

 《同学年のDeNA・牧に対抗心》すでに同学年のDeNA・牧は開幕4番が決定した。オープン戦でここまで打率.455と好調を維持しており、佐藤輝は「周りから牧はめっちゃ打ってるってことを聞くんで。すごいなとは思いますし、僕も頑張ろうかなと思います」と燃えていた。昨季はともに新人特別賞を受賞するなど意識し合う間柄。ライバル意識については「特にないですけど(笑い)」とかわしたが、シーズンでも4番での直接対決に期待がかかる。

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