阪神・矢野監督「気持ちが伝わればいいな」 “デス”じゃない“LOVEノック”でラストキャンプ締め

[ 2022年3月1日 05:30 ]

“ラパンパラポーズ”でキャンプを締めた(後列右から)藤浪、矢野監督、糸井、坂本(前列右は近本、同左はマルテ)(撮影・坂田 高浩)
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 阪神・矢野燿大監督(53)は、「ラストキャンプ」を納得の表情で締めくくった。最終日の28日も早出特守の大山らにノックするなど精力的に動き、投打のMVPには藤浪、糸井を指名。当落線上の若手には、今後のオープン戦での競争激化を予告した。

 「辞めることを伝えなかったら、何となくという気持ちになったところもあるかもしれない。今日の最後のノックも“ああ、沖縄でもうノックすることもないな”と。最後に悠輔(大山)や聖也(木浪)、竜平(小幡)や…そこらへんにね、何かこう、気持ちが伝わればいいなと。そういうふうに思いながら、やれたキャンプだったので。うん、よかったかなと思ってる」

 キャンプイン前日という前代未聞のタイミングで「退任宣言」をして臨んだキャンプ。新星の台頭については「本当にこう、もっと激化する競争にしたかったんですけど」と話すように、物足りない部分もあった。それでも「まだまだ(競争)続くんで、こっからどんどん上がってきてくれば」と、さらなるアピールに期待した。

 一方で主力組は糸原の新型コロナウイルス感染があった以外は順調。特に、最年長ながらフルメニューをこなした糸井や、今年こそ完全復活を期す藤浪の姿は頼もしく映った。青柳、秋山、西勇、伊藤将らが候補の開幕投手については「楽しみにしていてもらっていいんじゃないですか」と笑い、ハイレベルな争いに目を細めた。

 就任4年目で監督生活の集大成となるシーズンへ。「オープン戦、シーズンの中でまた競争をつくっていって、その成果が出ると信じてやっていきます。やることはしっかりできたキャンプだったと思います」。衝撃発言したあの1月31日と同様、スッキリした表情を浮かべたのは、不退転の決意の表れだった。(山添 晴治)

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