広島・大瀬良 球団では黒田以来4年連続の大役 佐々岡監督が2月14日14時14分に伝える予定も…

[ 2022年3月1日 05:30 ]

開幕投手に内定した広島・大瀬良(撮影・奥 調)
Photo By スポニチ

 広島・大瀬良大地投手(30)が開幕投手を務めることが決まった。沖縄春季キャンプ最終日だった28日の全体練習後に佐々岡真司監督(54)がナインの前で公表した。4年連続で務めるのは、球団では03~07年の黒田博樹以来4人目。九里、森下との競争を制し、3月25日DeNA戦(横浜)の登板に向かう。

 佐々岡監督が大瀬良を開幕投手に決めたのは、まだ実戦登板すらしていなかった日南キャンプ中だった。「日南キャンプの13日間を見て確信した。僕の信頼で託そうと決めた。(チームを)引っ張ってもらいたい」。そして沖縄2次キャンプが始まる前日2月14日に本人に告げることにした。

 伝え方は名案をひらめいた。大瀬良の背番号「14」にちなみ、14日14時14分にLINEメッセージを送ろうとスマホに文章を打ち込んで待機。しかし気付いた時には14時14分を過ぎていた。サプライズは未遂に終わり、仕方なく大瀬良をチーム宿舎の自室に呼んだ。「本当は(14分に)LINEを送る予定だったけど忘れとった。今、送るわ」。本人の目の前で送ったメッセージには、今季も開幕投手を任せたいとの思いが書かれていた。

 指揮官は過去2年連続で春季キャンプ前に開幕投手を伝えてきた。それを今春は「チームの競争意識を高めたかった」と大瀬良、九里、森下の3人で競わせた。その意図を大瀬良は、十分に理解して調整。対外試合初登板だった26日の巨人戦を3回無失点に抑えて、大役にふさわしいことをナインに示した。

 「競争で選ぶと言われていたので、僕たち3人は結果を残せるように調整を上げて、刺激し合いながらやってきた。(14日時点では)まだ試合に投げていなくて結果も出ていなかったので、いいのかな…と思ったけど、ちゃんと結果を残して、みんなに納得してもらおうと思っていた」

 球団で開幕投手を4年連続で務めるのは03年から07年まで5年連続で務めた黒田博樹以来4人目となる。「恐れ多いです。その方々に少しでも追いつけるように、これからも一生懸命、仕事をしたい。監督を胴上げしたいという思いを強く持ったので、その思いに応えられるように1年間戦いたいです」。今季から務める選手会長としての責任感も背負い、開幕戦に向けて準備を進める。(河合 洋介)

続きを表示

この記事のフォト

2022年3月1日のニュース