明大・宗山 春の反省生かし…1年生唯一のベストナイン「いずれは3番くらい任される打者に」

[ 2021年11月3日 12:23 ]

明大・宗山
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 東京六大学野球秋季リーグ戦は慶大の春秋連覇で幕を閉じた。各賞も決まり、ベストナインには明大の宗山塁遊撃手(広陵)が唯一1年生で選ばれ、しかも満票(15票)で初受賞した。

 全10試合にスタメン出場。37打数14安打の打率・378(5位)。6番打者としてチャンスメークを果たし、守備でも再三好プレーを披露した。「目標だった全試合出場にベストナインも獲得できた。でも打撃、守備とも満足いくものじゃなかったんです」と言う。最終の法大2試合では1安打。首位打者も狙える位置だっただけに、悔いの残る最終戦だった。

 宗山の非凡さを表す打席があった。慶大2回戦。左腕・増居に対したときだ。1打席目はスライダーに詰まらされ二ゴロに倒れた。しかし2打席には同じ変化球をしっかり右前に運んだ。試合中に修正しきっちり打ち返す。「常に相手投手のウイニングショットを待っている」という男は、違う球種をファウルで逃げる技術もある。

 春は途中からレギュラーをつかんだが、打率・240に終わった反省を秋に生かし一気にベストナインまで駆け上がった。明大で1年時にベストナインを受賞するのは12年の高山俊(現阪神)以来。「今季は三浦さん(法大=DeNA4位)山下さん(同=ヤクルト1位)徳山さん(早大=DeNA2位)西垣さん(同=楽天6位)らプロに行かれる方のボールを打席で体感できたのが大きかった。特に山下さんのスライダーにはやられました」とちょっぴり悔しげな顔も見せる。そして「いずれは3番くらい任される打者になりたいし、優勝に貢献したい」と昇格を狙う。

 03年2月生まれでまだ18歳。1メートル76、78キロとスラリとした体形に端正なマスク。このオフ、攻守でどれだけレベルアップするか。来季が楽しみな逸材である。

 ◇宗山 塁(むねやま・るい)2003年2月27日、広島・三次市生まれ。小・中学校と軟式野球。広陵では1年秋からレギュラー。明治神宮大会では星稜・奥川(ヤクルト)から2安打。翌年のセンバツ大会に出場。3年では主将。父・伸吉さんも広陵野球部OBで息子に野球をやってほしくて名前を「塁」と付けた。右投げ左打ち。

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2021年11月3日のニュース