ブレーブス26年ぶり4度目世界一!アクーニャ離脱補う大補強実る 指揮官「GMも最高の仕事」

[ 2021年11月3日 19:32 ]

ワールドシリーズ第6戦   ブレーブス7―0アストロズ ( 2021年11月2日    ミニッツメイドパーク )

26年ぶりの世界一に輝いたブレーブス(AP)
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 大リーグのワールドシリーズ(WS)は2日(日本時間3日)、ヒューストンのミニッツメイドパークで第6戦が行われ、ブレーブスが7―0で勝った。対戦成績4勝2敗でブレーブスが95年以来、26年ぶり4度目の世界一に輝いた。MVPは3本塁打を放ち、同日も貴重な場外先制3ランを放ったホルヘ・ソレア外野手(29)が選ばれている。

 試合後、敵地にもかかわらずブレーブス名物の応援「トマホーク・チョップ」が沸き起こった。91年から15年連続で地区優勝を飾ったブレーブスだったが、その黄金期にも世界一は95年のみ。以降は頂点から見放されていたチームが、フランチャイズ史上最大の英雄、通算755本塁打のハンク・アーロン氏が1月22日に逝去した今年、ついに26年ぶりの世界一に到達した。チームリーダーのフリーマンは「(アーロンに)優勝を捧げられて嬉しい」と目を輝かせた。

 22年ぶりに出場したワールドシリーズで最も輝いたのは、3本塁打のすべてが決勝弾と大舞台で驚異的な勝負強さをみせたソレアだった。第1戦でワールドシリーズ史上初となる1回表の先頭打者本塁打、第4戦では代打で勝ち越しアーチ。そして敵地での第6戦では446フィート(約136メートル)の先制場外3ランで敵地の4万2868人のファンの度肝を抜き、「打った瞬間にいったと思った。だからすぐにダグアウトを振り返って祝いはじめたんだ」。打率3割、3本塁打、6打点の活躍をみせたキューバ出身の29歳は、1993年のポール・モリター、2009年の松井秀喜、2013年のデービッド・オルティスに続き史上4人目のDHのMVPとなった。

 ポストシーズンではブルワーズ、ドジャース、アストロズとすべてシーズン中の勝率で上回るチームを撃破したブレーブス。順風満帆の戦いではなかった。7月10日にスーパースターのアクーニャが右膝前十字靭帯断裂の大けがで今季終了。おかげでなかなか波に乗れず、8月5日まで勝率5割を上回る日はゼロという厳しい戦いを続けた。

 それでもチームは優勝を諦めず、アレックス・アンソポロスGMが陣頭指揮をとって7月下旬にピダーソン、ソレア、ロサリオ、デュバルという4人の外野手を補強。「みんなが家族のように歓迎してくれた」と話すソレアをはじめ、その4人がそれぞれ移籍後に活躍し、8月中に9連勝、シーズン最後の14戦中12勝を挙げるなど上昇が始まった。

 快進撃はポストシーズンでも続き、補強選手の1人であるソレアがワールドシリーズ制覇の立役者となったのは象徴的。長い1年を戦い終えた66歳のブライアン・スニトカー監督は「現実でないことのように感じられる。GMも最高の仕事をしてくれた」と感無量の表情でフロント陣の功績も称えていた。(杉浦大介通信員)

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