女子の全国高校硬式野球決勝 今夏甲子園開催へ 41チーム参加予定

[ 2021年4月29日 05:30 ]

甲子園球場
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 全国高校女子硬式野球連盟と全日本女子野球連盟は28日、今夏の第25回全国高校女子硬式野球選手権大会の決勝を、第103回全国高校野球選手権大会の準々決勝後の休養日に当たる8月22日に甲子園で行うと発表した。

 女子野球界にとって歴史的な一歩となった。昨年2月、両連盟は日本高野連と活動の場を広げる方法などについて話し合った。その後も意見交換を重ね、今夏の甲子園の休養日が1日増えたことで実現に至った。全日本女子野球連盟の山田博子会長は「大きな一歩になる。甲子園を目指していた子が諦めなくていい。そこに立てなくて指導者になった女子の監督も立てるのは大変意義のあること」と説明した。その上で「たくさんの先輩たちの思いを引き継いで甲子園に立つために頑張ってください。待っています」と女子球児にエールを送った。

 1997年に第1回大会が開催された時の出場校は5校だったが年々増え、今回は41チームの参加を予定している。7月24日の開幕から8月1日の準決勝までは兵庫県丹波市の球場で実施。来年以降も甲子園での女子決勝が開催されるかは未定だが、継続することに支障はない。男女の分け隔てない「聖地」となれば、女子野球の底辺拡大にも一役買うことが期待される。

 日本高野連の小倉好正事務局長は「同じ高校生、同じ野球というスポーツを通じて、教育の一環として野球界全体のこれからの普及、発展を考えると、お互いに協力できるところは前向きに検討していくというのが我々の考え」と語った。

 《花巻東・三鬼監督「目標に」》創部2年目の花巻東女子硬式野球部を率いる三鬼賢常監督は「夏に公式戦初参加するチームなので分からないが、全国大会の決勝が甲子園でできるということは、大きな目標になる。子供たちにとっていいことだと思う」と喜んだ。ミーティングで選手に伝え「みんな目をキラキラさせていた」と話した。男子は09年センバツで準優勝。男女での決勝進出を目指す。

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