阪神・マルテ　汚名返上の一発　キングに並ぶ3号　離脱した過去2年とは違うぞ！

オープン戦   阪神2ー6西武 （ 2021年3月13日    甲子園 ）

＜オープン戦　神・西＞　5回2死、マルテは左中間ソロを放つ（撮影・大森　寛明）
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　阪神・マルテは失敗をすぐに取り返した。5回2死。3ボールからでも迷いはない。左腕・浜屋の外角高め直球を力強く振り抜き、一時勝ち越しの一撃を左中間席中段まで運んだ。

　「初球であれ、3ボールのカウントであれ、ゾーンに入ってきた球は打つ気でいた。いいスイングができて、いい結果が出て良かった」

　2戦連発の3発目。佐藤輝と並んでチーム最多に立った。オープン戦は1年目が0本、2年目が2本。来日3年目で最高の仕上がりと言っていい。足の故障で離脱を経験した過去2年とは違う。充実の調整にうなずいた。

　「本当に毎日しっかりと内容のある練習ができている。この時期、完成はされていないというか、まだまだ上がっていけると思う。去年との違いは、体の状態がいいということ。どこも痛いところがない。試合に入ったら、あとは自分のスイングをするだけ。状態としては、いいと思う。このケガのない状態を続けていきたい」

　一塁守備では4回無死二塁からの三ゴロで送球間に三塁を狙った二塁走者・源田を刺そうとした三塁送球がそれ、先制の生還を許した。昨季は10月23日の巨人戦で一塁手ではプロ野球史上初となる1試合4失策、セ・リーグ史上初の1イニング3失策の不名誉。当時は本職が三塁で、不慣れな事情があった。今春は一塁が主戦場。矢野監督は「ちょっと無理したかな。投げてもセーフなんじゃないかなと思った」と振り返り、「でも、挑戦するってことを今やっているところなんでね」と前向きな姿勢を認めた。失策後に回ってきた最初の打席で挽回したことにも意味がある。

　3番は6試合連続。「いい打者が後ろにいるのは心強い。でも、言われたところで打つだけだと思っている。たとえ何番であれ、言われたところで打つ準備をするだけ」。昨季に続く開幕3番へ視界良好だ。

　▽マルテの故障歴　　　　　　　
　★19年　オープン戦期間中の3月16日に発症した右ふくらはぎ痛で出遅れ、公式戦デビューは開幕27試合目、4月29日の中日戦。7月15日の中日戦で二塁へのスライディングで古傷の左膝を痛め4試合欠場。9月24日の巨人戦で左ふくらはぎの張りで途中交代すると、レギュラーシーズン終了まで欠場した。出場は105試合。3位で進出のCSには全7試合に出場した。
　★20年　3番三塁で開幕戦先発。3試合目から4番を務めたが、13試合目の7月4日広島戦で左ふくらはぎの張りを訴え途中交代。11日登録抹消。10月21日に再昇格を果たすも、シーズン29試合に終わった。