阪神・鈴木 「あと1枠」支配下枠奪い取るぞ! 11日・日本ハム戦先発に「どんどん押していく」

[ 2021年2月11日 05:30 ]

阪神・鈴木
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 中日から移籍してきた育成の鈴木翔太投手(25)が、11日に行われる日本ハムとの練習試合(名護)に先発する。4日の紅白戦で2回打者6人を完全投球し、アピールに成功。残り1枠となっている支配下登録を勝ち取るべく、2戦連続の好投を狙う。

 支配下登録に向けて絶好の機会が訪れた。今春2戦目の対外試合の先発に抜てきされたのは育成右腕・鈴木。日本ハム戦での登板に向けて力を込めた。

 「真っすぐが武器だと思っているので、真っすぐでどこまで抑えられるか。真っすぐがあっての変化球だと思うので、そこは変えずに。どんどん押していけるようなピッチングができれば」

 自力でつかみ取ったアピールの場だ。移籍後初登板となった4日の紅白戦では、白組の3番手として2回を打者6人の完全投球。持ち味の力強い直球を主体にした投球で近本、大山、梅野ら主力級を完璧に封じ込めた。

 2イニングをわずか13球で消化した内容に、矢野監督ら首脳陣もすかさず反応した。金村投手コーチからは「中日でも先発だったから、そこで争ってほしい。いいボールを投げているし、ルーキーは石井(大)は別にしてもう少し時間をかけていくことにしたので彼にとってはチャンス」と期待を寄せられた。

 今キャンプ中は矢野監督と話し込む場面が見受けられる。「自分がどういうふうに取り組んでいるか話をしたり、後は僕のピッチングを見てどう思ったのかを聞いたりとか。いろいろ聞いて自分の中で取り入れるものは取り入れていきたい」。中日を戦力外になりたどりついた新天地で、与えられたチャンスをものにするべく工夫を重ねる。

 「やっぱりもう結果を残すことが大事だと思います」

 現在、阪神の支配下登録選手は69選手で、残された枠はあと1。野手ではあるが同じ沖縄でアピールを続ける小野寺ら、ライバルとの争いはし烈さを増す。05年に育成枠が制度化されて以降、キャンプ中の対外試合で先発を任されるのは球団初の快挙。一度はどん底を味わった13年ドラフト1位右腕が、勝負のマウンドに臨む。(阪井 日向)

 ◆鈴木 翔太(すずき・しょうた)1995年(平7)6月16日生まれ、静岡県浜松市出身の25歳。聖隷クリストファーでは2年夏が静岡大会4強、3年夏が8強で甲子園出場なし。13年ドラフト1位で中日入り。17年は先発でプロ初勝利を含む5勝。1軍通算24試合5勝5敗、防御率4・41。1メートル83、75キロ。右投げ右打ち。

 《日本ハム戦は「超若手」 大山、近本、梅野も不参加》
 阪神の矢野監督が11日に名護で行われる練習試合・日本ハム戦に「超若手」で臨むことを明かした。「全部、若手なんだけどね(笑い)。今やっていることを試してくれたらいい」。今キャンプは野手では糸井以外は全員が30歳以下。その中でも敵地へ移動しての試合となる今回は、大山、近本、梅野ら比較的年長の主力組は参加しない方向となった。逆に言えば、ドラフト1位・佐藤輝ら新人や、高卒2年目の井上らには出場機会が増えるチャンスだ。「実戦の中でしか俺らが見られない部分は佐藤輝の守備だって、打撃だって(ある)。対戦していく中で、右(投手)ならこう、左ならこうとか判断する材料になるから」。雨予報なのが気がかりだが、アピール合戦を期待していた。

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2021年2月11日のニュース