【単独インタビュー(上)】広島・森下が明かす「エース大瀬良への思い」「開幕投手に名乗り出たワケ」

[ 2021年2月11日 05:50 ]

<広島キャンプ>2年目のさらなる飛躍を目指す森下 (撮影・奥 調)
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 広島・森下暢仁投手(23)は10日、1軍春季キャンプを行う沖縄で本紙の単独インタビューに応じた。理想とする大瀬良大地投手(29)の背中を追いかけようと、先輩に学んだチームから信頼を得るための姿勢、開幕投手争いに名乗りを上げた思いなどを明かした。(構成・河合 洋介)

 ――春季キャンプは第2クールが終わりました。ここまでの仕上がりは、どうですか。
 「本当に良い感じに来ています。予定通りに進んでいるかなと思います」

 ――開幕投手争いに名乗りを上げて迎えたキャンプです。目標を隠さず口にした理由があれば教えてください。
 「そこを狙えるチャンスがあると思ったので。(大瀬良)大地さんが昨年故障をした。手術明けの大地さんが開幕投手をするよりも、自分がそこ(開幕投手)に挑戦しようと思ったので言いました」

 ――昨年は新人王を目標に掲げて有言実行しました。言葉にすることで、力に変わることはありますか。
 「あると思います。新人王は1年目しか獲ることができないと思っていた。去年に関しては目標を口にしたというよりか、言わざるを得ない状況ではありましたけど…」

 ――開幕投手を争う大瀬良は尊敬する先輩の1人ですね。
 「人柄の部分も含めてエースと呼ばれている人。やるべきことをしっかりとやられている方だなと感じます。みんなから信頼される投手なので、いいな……と思います」

 ――昨年、同僚として間近で過ごして学んだことはありますか。
 「常にチームの先頭に立って行動しようとしているなと感じます。自分が何をしないといけないかが分かっている方。その姿勢を見て、僕も“大地さんについて行きたいな”と思わせてくれるような存在です」

 ――まさに先発投手の理想像です。
 「チームに信頼されないと試合で投げることはできない。自分もそうやって信頼してもらって、試合を任されるような投手になりたいなと思います」

 ――今春はスライダー、ツーシームと新球を試しています。将来を見据えて新しいことに挑戦する姿勢は、大瀬良と重なります。
 「去年から大地さんにもスライダーを教えてもらっていました。ツーシーム系の球も聞いていましたし、やっぱり、自分では分からないことがある。投球の幅を広げるために、いろんな人に話を聞きたいなと思っています。それを試しながら使えるな…と思ったときに、その球を使えばいいのかなと思います」

 ――昨季の124奪三振数はリーグ3位でした。さらに三振を狙える球を増やすためにスライダーに取り組んでいますね。
 「三振を取れるときに取れたらいいな…とは思っています。だけど、三振がほしいから覚えたいというだけではなくて、ただ単に“投げられたらいいな”という興味本位の部分もあります。試合をつくる上で、球種が増えれば増えるほど相手も考える。1つでも2つでも多いに越したことはないと思うので」

 ――昨季結果を残したにも関わらず、なぜ新たな変化球を準備しておくことの必要性を感じたのでしょうか。
 「1年目だけ結果を残しても、2年目以降に結果を残せなかったら意味がない。今年ダメになって、その次の年も結果が出ない可能性のある世界。同じことをしていたら変わらないので、何かを積み重ねていかないといけないという考えもあって取り組んでいます」

 ※インタビュー(下)に続く。

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2021年2月11日のニュース