オリックス・平野佳 決意の“丸刈り”復帰 メジャー再挑戦「まったく考えていない」

[ 2021年2月11日 05:30 ]

<平野入団会見>復帰会見の平野佳寿は古巣でのプレーを嬉しそうに話す(右は福良GM)(撮影・井垣 忠夫)
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 マリナーズからFAとなり4年ぶりに復帰したオリックス・平野佳寿投手(36)が10日、宮崎市内で入団会見を行った。丸刈り姿は決意の表れ。「体がボロボロになるまで、オリックスのために頑張りたい」と古巣で骨を埋める覚悟を示した。

 強い覚悟が、にじみ出ていた。古巣復帰の合意発表から4日。平野佳は丸刈り姿で会見に臨み決意表明した。

 「そうですね、そう(気合の表れ)取ってもらって大丈夫です。コロナ下で厳しい状況で迎えてくれた球団に感謝していますし、それには優勝でしか返せない。体がボロボロになるまでオリックスのために頑張りたい」

 メジャー通算150試合で9勝9敗8セーブ、防御率3・69。昨季は新型コロナウイルスに感染し出遅れただけに、やり残した思いもあった。米国でのプレーを最優先に、複数球団が関心を示していたが、コロナ下で移籍市場が停滞。不透明な状況下で、今年1月に球団から正式オファーを受け、決断した。

 「シーズンが終わった時は、まだアメリカでという思いはあったけど、去年11月くらいから声をかけてもらって。ありがたかったですし、“日本で”という思いが芽生えた」

 1年契約。実績、能力を考えれば今後メジャー再挑戦の可能性もあるが「まったく考えていない」と否定した。報道陣から、日本でやり切るということか?と問われると、「そうですね。1年1年が勝負になってくると思うので。そういうことになってくると思う」と、古巣で骨をうずめる覚悟を示した。

 11日に合流する。昨季チーム救援防御率4・07はリーグワースト。抑え役も不在だ。11年に49ホールドポイントを挙げ最優秀中継ぎ投手、14年には守護神として40セーブを記録しセーブ王に輝いた右腕は当然、大役候補の1人だ。

 「そう(抑えと)言われたら、そこで投げさせてもらいますし。実力がないと判断されたら、そこではなくなるだろうし」。謙虚な言葉だが、プロの世界を生き抜いてきた男の自信の裏返しとも取れる。後輩の面倒見が良く誰からも慕われる人柄で、救援陣の大黒柱としての相乗効果も期待十分。2年連続最下位からの逆襲へ、最強ピースが帰ってきた。(湯澤 涼)

 ◆平野 佳寿(ひらの・よしひさ)1984年(昭59)3月8日生まれ、京都府出身の36歳。鳥羽では2年春、3年春に甲子園出場。京産大では関西六大学リーグ歴代最多の36勝。05年ドラフト希望枠でオリックス入り。10年からリリーフに転向し、11年に最優秀中継ぎ、14年に最多セーブのタイトルを獲得。17年オフに海外FA権を行使してダイヤモンドバックス入り。17年WBC日本代表。1メートル86、84キロ。右投げ右打ち。

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