【阪神・チェン インタビュー(上)】中日・大野雄は「素晴らしい投手になった。対戦できるの楽しみ」

[ 2021年2月11日 05:45 ]

<阪神・チェンインタビュー> 新加入のチェンが本紙に今季の意気込みを独白(撮影・大森 寛明)
Photo By スポニチ

 今季ロッテから移籍した阪神のチェン・ウェイン投手(35)が10日、本紙のインタビューに応えた。日米通算95勝の左腕は中日時代の11年以来、10年ぶりのセ・リーグ参戦に意欲十分。中日の後輩で、同じ「吉見門下生」にあたる昨季の沢村賞投手・大野雄との投げ合いでも先輩の貫禄を見せつける構えだ。(聞き手=山添 晴治)

 ――11年以来、ちょうど10年ぶりの沖縄キャンプ。ここまでの感想は。
 「とても順調に来ています。天気も良かったですし、暖かいし、久しぶりに日本に戻って来てのキャンプなんで、本当に懐かしいというか、うれしく思っております」

 ――コロナ下で外食などできないのは残念だが、チームメートにもなじんできた。
 「とてもいい感じでコミュニケーションも取れていますし、チーム内でのふれあいもできているので。若い選手が多いチームですけど、いい話ができていると思います」

 ――投げている姿を見て気になる選手は?
 「ちょっとブルペンにいる時は、時間差があって他の投手を見るタイミングを逃してしまうことが多いんですが、試合などはちょこちょこ見ています。日本でプロ野球に入ってくる選手は、みんな一定レベルに達している。見ていて本当にいい選手が多いですし、彼ら若い選手がいい結果を出せるように、僕も見守っていきたいと思います」

 ――入団会見で自分はセ・リーグの野球で育ったと言った。
 「その通りです。セ・リーグというのは、私がなじみのある、思い出のあるリーグなんです。パ・リーグはパ・リーグのやり方というのはありますが、セの方が私にとってはなじみがある場所だと思っています」

 ――中日時代は1歳上で、最多勝を2回獲った吉見という名投手にいろいろ教わり、目をかけてもらっていた印象があった。
 「年齢が近いというのもありますし、吉見さんが投げた後の日に私が投げることも多かった。その時に吉見さんがどういう感じで抑えているか、参考にして投げていました。年が近いので、よくお世話になり、いろんな話をしていましたね」

 ――チェン投手からすると吉見師匠の“弟弟子”で、中日の最終年(11年)に1年だけ一緒にプレーした大野雄が昨年、沢村賞を受賞。12年1月には吉見を含めた3人一緒に福岡県で自主トレをした仲でもあるが、彼の成長をどう見ている?
 「本当にとても成長したなと。私がいた時はまだ若かったですし、結果を残せていないということですごく焦っているような印象があったんですが。私が中日を出てからこういう形で結果を残して、私も獲ったことのない沢村賞というのを獲った。それだけ素晴らしい投手になったんだと思いますし、これからも彼の活躍、結果をというのは楽しみにしています」

 ――ただ、阪神としてみれば、19年にはノーヒットノーランも達成された“天敵”。投げ合うことになれば、負けられない。
 「それに関しては私がコントロールできることではないので。自分の調子とか、野手の方の援護もいる。野球というのはチームスポーツですので。私自身ができることは、できるだけ失点を抑えるということ。ただ、彼と対戦できるというのはもちろん楽しみですし、私もいい投球ができるように期待しています」

 ※インタビュー(下)に続く。

続きを表示

2021年2月11日のニュース