中畑清氏 納得いかないDeNA・神里走塁の守備妨害 過保護すぎやしないか 今一度検証を

[ 2020年10月6日 22:32 ]

セ・リーグ   DeNA4―6巨人 ( 2020年10月6日    東京D )

<巨・D>5回1死一塁、ソトの遊ゴロで神里のスライディングにコリジョンが適用され併殺。二塁手は若林(撮影・島崎忠彦)
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 【中畑清 視点】納得いかない。6日の巨人―DeNA戦(東京ドーム)でDeNAの神里が危険な走塁で守備妨害とされた判定だ。

 5回1死一塁。ソトの遊ゴロで一塁走者の神里は真っすぐ二塁へ滑り込んだ。足を上げて故意に蹴り上げたりはしていない。勢い余って上体が起き上がったときに、遊撃手の吉川尚から送球を受けた二塁手の若林と接触したけど、普通のスライディング、正しいスライディングだった。

 ところが、若林が一塁へ転送できなかったことから巨人の原監督がリクエストを要求。審判団がリプレー検証している間、何度もリプレーを見た。スロー再生も見たけど、神里のスライディングに非は見つからなかった。遊撃手から送球を受けた二塁手は一歩前に出るか引くかして走者を避けて一塁へ転送するのが技術。若林の未熟さが接触を招いたように見えた。

 それなのに審判団は危険な走塁として打者走者のソトもアウト。神里に警告を与えるという。驚くと同時に、こんな判定をしていたら野球がどんどんすたれていくんじゃないかと心配になるよ。

 ケガの防止は分かるけど、過保護すぎやしないか。ホームベース上のコリジョンルールもそうだけど、野球のだいご味のひとつであるベース上のスリリングなプレーを否定している気がしてならない。

 今回の判定はもう覆らないけど、本当に正しかったのか。今一度検証してもらいたい。(スポニチ本紙評論家) 

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2020年10月6日のニュース