ともにプロ志望 北九州市大・益田 九産大・岩田に注目

[ 2020年9月10日 05:30 ]

キャッチボールをする北九大の益田
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 大学野球の九州六大学と福岡六大学の秋季リーグが、ともに無観客で開幕する。両リーグはコロナ禍により春のリーグ戦は中止。秋が今季初の公式戦となる。19日開幕予定の福岡六大学では九産大の変則左腕、岩田将貴投手(4年)、21日開幕予定の九州六大学では北九州市大の最速152キロ右腕、益田武尚投手(4年)に注目。ともにプロ志望だ。(杉浦 友樹)

 【日本一で恩返し誓う】北九大の益田は、昨年の秋季リーグ戦で4勝を挙げMVPを獲得した。チームを16年秋以来の優勝に導いた右腕だが、本人には満足感がない。

 「悔しい気持ちしかない。特に決勝は連投で投げさせてもらったのに、すぐ降りてしまったことが、一番心残りです」

 “決勝”とは、リーグ戦後に神宮大会出場を懸けた九州大学選手権決勝。北九大は九産大に敗れた。先発し、4回に連打と自身の悪送球で先制を許し、無死満塁でKO。悔し涙を流した。ただ、プロ志望の益田にとって準決勝の日本文理大戦で自己最速の152キロをマークして1失点完投したことは、アピールになった。

 雪辱と、さらなる飛躍を期すはずだった今春のリーグ戦はコロナ禍に阻まれた。気持ちを切らさず、毎日の体幹トレーニングだけでなく、ソフトバンクでも活躍したOBの中田賢一(阪神)も利用する整体に通って体のケアに力を入れた。「指圧でゴリゴリしてもらってます。疲労感がゼロの形でいける。構えたところに力まず投げられている」と、もともと高かった制球力に、一層磨きがかかった。制球力に加え、最速152キロの直球が魅力だ。「この秋は155、156は出したい。(140キロ台の)平均球速も上げていきたい」と腕をぶす。プロ志望届も九州の大学野球連盟所属として一番乗りで提出した。

 結果を出したい理由がある。徳永政夫監督がこの秋をもって勇退。1979年から指揮を執り、春のリーグ戦がラスト采配となる予定だったが、秋に延ばした。「胴上げして、神宮でも勝たせたい」。色紙に書いた「日本一」を最大目標に、恩返しを誓う。

 【野球ができる、試合ができるのがうれしい】2足分ぐらいインステップしたフォームが特徴の九産大の変則左腕、岩田が復活する。

 「この2年ぐらい野球から離れていたのでリーグ戦どうこうよりも、野球ができる、試合ができるのがうれしいです」

 2年だった18年春に7勝を挙げ、全日本大学野球選手権の4強入りに貢献して名をとどろかせたが、以降はケガに苦しんだ。大会終了後に、違和感があった左肘の遊離軟骨除去手術をした。しかし、状態は上がらず、昨年8月に2度目のメスを入れた。じん帯を再建するトミー・ジョン手術だ。これは、精神的ダメージがあった。「手術の直後は、本当に野球を見たくなかった。去年の今頃ですね。自分は自宅生なんで親に申し訳ない気持ちもあった」と振り返る。もともとコロナ禍で中止になった春のリーグ戦は登板予定がなく、秋に全てをぶつけるべく調整。懸命にリハビリを続けた。「肘に来るというのは、どこかおかしい」と、体の使い方から、自分のフォームを見ながらトレーナーとともに、見直したりと、無駄にしなかった。

 岩田の最速は139キロ。剛球とは言えないが、中学時代から続ける変則フォームは、左打者にとって背中からボールが来るので打ちづらい。「のけぞらせる気持ちで投げている。左は確実に抑えられるところ、右だったらインコースを突けるところを見せたい」と意気込む。

 色紙に書いた文字は、日本一。「春できなかったので、優勝したいですね」と岩田。うっぷんを晴らすべく、来るべき時を待つ。

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