お待たせ!ソフトB・デスパイネ 2発4打点で40勝到達「出遅れたが貢献したい」

[ 2020年9月10日 05:30 ]

パ・リーグ    ソフトバンク8―1楽天 ( 2020年9月9日    楽天生命パーク )

5回2死一、二塁、3ランを放つソフトバンク・デスパイネ(撮影・白鳥 佳樹)
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 ソフトバンクのアルフレド・デスパイネ外野手(34)が9日、楽天戦で先制の今季1号ソロと、ダメ押しの2号3ランを放った。左膝の違和感からの復帰2戦目で2発4打点とエンジン全開だ。役者がそろった打線は8点を奪う猛攻。チームは2連勝で40勝目に到達し首位を守った。先発の和田毅投手(39)は5勝目を挙げた。

 8月5日。楽天・涌井の前に、ソフトバンクは9回1死まで無安打に封じられた。代打・川島の中前打でノーヒットノーランは免れたが、1安打零封負けを喫していた。

 あれから約1カ月。同じ球場で今季3度目の対戦となった右腕に、ソフトバンク打線は大胆な「早打ち」に出た。

 5回までに9安打を浴びせて8得点を奪った。初球打ち安打が7本で、6得点が初球打ちから生まれた。工藤監督は「追い込まれたら打てない。カウント球を積極的に。打撃コーチもそういう指示を出してくれて、それが実った」と満足そうに振り返った。

 主役は1軍に復帰した5番・デスパイネだった。コロナ禍の影響で来日が遅れ、グラシアルとともに8月5日から1軍に合流。下旬には3試合出場したが、左膝の違和感で再び2軍落ち。前日8日に1軍再昇格を果たし、3打数無安打1四球で今季初戦を終えていた。

 一夜明け、工藤監督は試合前に予言するように話していた。「(ボール球に手を出さず)四球を取れるときは(状態が)いいとき。あとは試合慣れというのかな。今季1号?心配しなくてもいつか出ます」。報道陣の質問に笑みを交えていた。

 予言は的中。2回に今季1号の先制ソロ。5―0の5回2死一、二塁では初球の外角直球を再び右翼席に運ぶ3ランで、ダメを押した。「練習から逆方向を意識していた。甘い球を見逃さず、コンパクトにいこうと思った」とコメントした。

 3月に痛めた左手首は一時、手術の可能性もあったが「(キューバの)医者が素晴らしい仕事をしてくれた」と地道にリハビリに励んだ。「痛みなく順調に来ている」と4打点を喜んだ。

 3回に初球打ちの右前適時打を放った中村晃は「積極的に打ちにいった」。5回に初球打ちの右中間2点二塁打の柳田も「前の打席のゲッツーを取り返そうと思って打った」と好投手攻略の早仕掛けに胸を張った。

 チームは連勝で3カードぶりの勝ち越しとなった。デスパイネは「出遅れたが、たくさん打点を挙げて、チームの勝利に貢献したい」と言った。打線が束になり、1カ月前の雪辱を果たした。大きな1勝で、今季40勝に到達した。

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2020年9月10日のニュース