阪神 3連敗で貯金ゼロ…巨人と10差 10日にも自力V消滅 投打ともに空回りし矢野監督ガックリ

[ 2020年9月10日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神1-6DeNA ( 2020年9月9日    横浜 )

<D・神(14)> 9回2死一塁、空振り三振に倒れ最後の打者となったボーア(撮影・大森 寛明)
Photo By スポニチ

 阪神は9日のDeNA戦に1―6で敗れて引き分けを挟む3連敗で貯金をすべてはき出した。先発の青柳晃洋投手(26)は5回4失点で降板。打線も初回の“スミ1”のみ。矢野燿大監督(51)も敗因は投打の「どっちかだけということはない」と苦しい胸の内を明かした。首位の巨人とは今季最大の10ゲーム差に開き、いよいよ崖っ縁。10日にも自力優勝の可能性が消滅する。

 9回の攻撃中、突如として横浜上空に雷鳴がとどろいた。反撃を予感させる前触れともとれたが、2死一塁でボーアが空振り三振して現実とはならなかった。3連敗を喫した矢野監督は、疲労の色を隠しきれなかった。

 「(敗因は拙攻)一番はね。(ただ、投打とも)どっちかだけということはないけど」

 投だけでも、打だけでもない。かみ合わない現状がもどかしい。初回、近本が二塁打して糸原の一ゴロで三進し、糸井の中犠飛で2試合連続で初回に先制。しかし7―0から追いつかれた前夜のショックは消えず、その裏にすぐに逆転された。

 2回は先頭の大山が左前打してすぐに反撃ムードも、ボーアが一ゴロ併殺。1―4の6回も無死から代打の俊介が右前打。次打者・近本のフルカウントからスタートを切ったが三振併殺。勢いづきそうなところで何度も急ブレーキがかかった。

 「3番が決まらんからしんどいわな。中軸は固定したいし、大事な打順ともちろんわかってるんだけど…。模索はしてるんだけど、なかなか見えない。そこだけじゃないけど」

 正攻法でもダメ、動いてもダメ…。打開策の見えない現状に指揮官も頭を抱えっぱなしだ。相手先発が左投手の時は3番に陽川や中谷ら右打者を起用。右投手の上茶谷だったこの試合は3試合ぶりに糸井を送り出したが犠飛の1打点はあったものの、3試合連続で3番打者が無安打のまま。適時打は21イニングも生まれていない。7安打でわずか1得点。スミ1に終わり、打線全体が重苦しい。

 救援投手も、8回に送り出した望月が四球、犠打、四球(暴投)で降板し、代わった小川も2球連続暴投で2者を生還させた。1イニング3暴投では反撃ムードもなにも生まれない。

 1分けを挟む3連敗で貯金はゼロになった。巨人とはついに今季最大の10ゲーム差まで広がった。10日にも自力優勝の可能性が消滅する。「(チームとしては)ずっとしんどいよ。(ただ)勝っていかないとダメっていうのは自覚してる」。残り52試合。数字的には絶望的な厳しさだが、諦めるわけにはいかない。 (山本 浩之)

 《阪神●、巨人○で自力V消滅》阪神と巨人のゲーム差は今季最大の10となった。10日も阪神が負け、巨人が勝てば、阪神の自力優勝の可能性が消滅する。これは阪神が残り51試合に全勝しても勝率.716(83勝33敗4分け)で、巨人が阪神との残り11試合以外に全勝した場合の勝率.718(84勝33敗3分け)を上回れなくなるため。

続きを表示

この記事のフォト

2020年9月10日のニュース